研究課題/領域番号 |
13035038
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
堀尾 嘉幸 札幌医科大学, 医学部, 教授 (30181530)
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研究分担者 |
坂本 淳 札幌医科大学, 医学部, 助手 (40336392)
竹村 晴夫 札幌医科大学, 医学部, 講師 (20106462)
八田 愼一 札幌医科大学, 医学部, 助教授 (60094223)
久原 真 札幌医科大学, 医学部, 助手 (80336403)
宮本 篤 札幌医科大学, 医学部, 助教授 (50166196)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
7,500千円 (直接経費: 7,500千円)
2002年度: 3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
2001年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
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キーワード | 脱アセチル化酵素 / ヒストン / 老化 / 脳 / 神経幹細胞 / 分化 / 精巣 / 核局在シグナル / 上衣細胞 / GFP / subventricular zone |
研究概要 |
NAD依存性ヒストン脱アセチル化酵素SIR2ファミリーの高等動物における生理的機能、特に老化や寿命との関連を調べるためにマウス脳cDNAライブラリーより、SIR2αとSIR3 cDNAをクローン化した。SIR2αは1種類、SIR3は4種類のdifferential splicing産物と考えられるクローンが単離された。分布をNorthern blotおよび、それぞれの抗体を作成しWestern blotによって検討し、SIR2αは脳、心臓、精巣などに、また、SIR3は全身の臓器に発現していた。発生過程の発現量をNorthern blotで調べたところ、両者とも胎児に多量の発現を認めた。そこで、SIR2αについてさらに詳細に検討をおこなった。BrdUを飲水にとかし、2週間もしくは3週間マウスに連続投与したあと、1週間後にその脳を取り出し免疫組織化学法で分裂する脳神経幹細胞をラベルしたところ、神経幹細胞にSIR2αの多量の発現が見られた。さらに、胎生13.5日のマウス脳から単離し培養した神経幹細胞は増殖して球状のneurosphereを形成するが、このneurosphereを形成する細胞にSIR2αの多量発現が見られた。この発現はneurosphereを血清を含む分化条件にさらすと速やかに消失した。これとは別に、精巣のSIR2αの発現も精子の幹細胞である精粗細胞に強い発現が見られた。したがって、SIR2αは神経などの幹細胞において何らかの役割を果たしている可能性がきわめて高いことが判明した。 一方、SIR2αは神経幹細胞では核と細胞質に発現していた。そこで、この局在機構を調べるために各種deletion mutantsを作成しそれぞれにGFPを結合させたものをCOS細胞に発現させて細胞内局在を調べた。SIR2αには2つの核局在配列が存在するが、この両者とも活性を持っていること、核局在配列の塩基性アミノ酸をアラニンに置換したものではその活性が失われることを明らかとした。
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