研究課題/領域番号 |
13039016
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 特殊法人理化学研究所 |
研究代表者 |
仲下 英雄 理化学研究所, 植物機能研究室, 先任研究員 (70280724)
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研究分担者 |
有江 力 東京農工大学, 農学部, 助教授 (00211706)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
5,600千円 (直接経費: 5,600千円)
2002年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2001年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
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キーワード | 抵抗性 / 全身獲得抵抗性 / サリチル酸 / ブラシノステロイド / タバコ / イネ / アラビドプシス / フザリウム / PRタンパク質 |
研究概要 |
クロロイソニコチン酸誘導体NCIはイネにイネいもち病抵抗性を誘導することが報告されているが、そのメカニズムは明らかでなかった。タバコとアラビドプシスを用いてその効果を検討した結果、NCIはこれらの植物でも病害抵抗性を誘導し、SARのマーカー遺伝子であるPR遺伝子の発現も誘導した。この抵抗性はNahG形質転換植物でも誘導されたことからNCIはサリチル酸の合成を必要とせずに抵抗性を誘導することが示された。また、アラビドプシスではnpr1欠損株では抵抗性が誘導されなかったことから、NCIの作用点はサリチル酸とNPR1の間にあることが明らかとなった。 バリダマイシンA(validamycin A)あるいはバリドキシルアミンA(validoxylamine A)100ppmの茎葉散布は、Fusarium oxysporum f. sp. lycopersiciが起こす土壌伝染性維管束病であるトマト萎凋病の発病抑制効果を示した。この活性は薬剤処理3週間後でも残存しており、BTH、PBZ等の茎葉散布に比べて高い抑制効果を示した。両化合物はF. oxysporumに対する抗菌活性を持たないことから、この効果は茎葉散布による抵抗性誘導によることが推測された。両化合物を処理したトマトでは、PR遺伝子の発現とサリチル酸の蓄積が見られたことから、この抵抗性の誘導はトマトにSARが誘導された結果であることが示唆された。 植物ステロイドホルモンであるブラシノステロイドがタバコ、イネに病害抵抗性を誘導することを明らかにした。PR遺伝子の発現が見られず、SARとは異なるメカニズムによることが示された。この抵抗性はアラビドプシスでも誘導され、NPR1が必要であることが明らかとなった。
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