研究課題/領域番号 |
13041015
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
久保 義弘 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (80211887)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
6,900千円 (直接経費: 6,900千円)
2002年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2001年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
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キーワード | 代謝型 / グルタミン酸 / 受容体 / Homer / Gd^<3+> |
研究概要 |
本研究者らは代謝型グルタミン酸受容体1型(mGluR1)がグルタミン酸のみならず細胞外のCa^<2+>やGd^<3+>といった多価陽イオンによっても活性化されることを見いだした。その後、TsuchiyaらによりmGluR1の細胞外領域の結晶構造の解析により、Gd^<3+>の結合部位が、Glu238を含むサブユニット間のインターフェイス部分に同定された。しかし、この部位が、Gd^<3+>による受容体の活性化を引きおこすことに機能的に関与しているかどうかは明らかにされていない。我々は、この部位の機能的意義を明らかにすることを目的としてE238Q変異体を作成し、そのGd^<3+>感受性を解析した。その結果、E238Q変異により、Gd^<3+>に対する感受性がほぼ完全に失われること、それに対し、グルタミン酸、Ca^<2+>に対する感受性は変化しないことが明らかになった。さらに、Gd^<3+>の存在下では、mGluR1のグルタミン酸に対する感受性を高めること、そしてこの効果もE238Q変異により失われることを見いだした。これらの結果は、Gd^<3+>もしくは、類縁の生理的に脳脊髄液中に存在する内因性の物質がmGluR1のこの部位へ結合することにより、単独でもしくはグルタミン酸と共働的に、mGluR1を活性化するということを示唆する。今後、Gd^<3+>の作用をmimicする内因性の物質の同定を目指して研究をすすめていく計画である。
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