研究課題/領域番号 |
13043030
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
片平 じゅん 大阪大学, 細胞生体工学センター, 助手 (30263312)
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研究分担者 |
米田 悦啓 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (80191667)
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研究期間 (年度) |
2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2001年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | Ki-67抗原 / 核小体 / 細胞周期 / ヘテロクロマチン / 染色体 / 分子イメージング |
研究概要 |
我々は、これまでの研究において、細胞増殖のマーカー分子として汎用されてきたKi-67抗原に着目し、この分子が細胞周期進行においてどのような機能を果たすかを知る目的で、Ki-67抗原に結合する分子を検索したところ、新規キネシン様蛋白質Hklp2が同定された。本研究では、先ず、Hklp2とKi-67抗原が分裂期に特異的に結合することを見出した。そこで、次に、この結合が分裂期進行にどのような生理的意義を持つのかを明らかにするための第1歩として、Ki-67抗原をGFP融合蛋白質として発現させ、共焦点レーザー顕微鏡を用いた分子イメージングにより、分裂期進行にともなう局在変化を詳細に観察した。Metaphaseに染色体が赤道面に並んだ状態を0timeとして観察を開始した。その結果、Ki-67抗原は、metaphaseでは染色体周囲に存在しているが、telophase後期からearly interphaseにかけて、核内でドット状に局在化し始め、さらに時間経過した細胞では、主として核小体に局在することがわかった。ここで、分裂期から分裂間期への進行において、Ki-67抗原が核小体の再構築に何らかの役割を果たすことが強く示唆されたので、他の核小体蛋白質の挙動と直接比較することを試みた。核小体に局在し、rRNAのプロセッシングに関与することが知られている分子である、nucleolinやfibrilarinに着目し、それらのGFP融合蛋白質を発現させてKi-67抗原の挙動と比較した。その結果、これまでの報告通り、これらの核小体蛋白質は、telophaseの早い時期から核内のドット状構造体、つまり、PNB(prenucleolarbody)に局在化していくことが示され、その後、徐々にNOR(nucleolar organizing region)に局在して徐々に核小体が成熟していくことがわかった。一方、Ki-67抗原が局在化していくドット状構造体はPNBであることが示されたが、nucleolinなどよりかなり遅れて局在化することが明らかになった。また、Ki-67抗原が最終的には核小体の周辺部のヘテロクロマチンに富んだ領域に局在すること、Ki-67抗原の過剰発現により、異常なヘテロクロマチン化が誘導されることなどから考えあわせると、Ki-67抗原は、核小体の再構築の最終段階、つまり、核小体の周辺部にヘテロクロマチン領域が再構築されるステップで重要な役割を果たすというモデルを提唱できる。
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