研究課題/領域番号 |
13045053
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 岡崎国立共同研究機構 |
研究代表者 |
下野 明彦 岡崎国立共同研究機構, 基礎生物学研究所, 助手 (10321605)
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研究期間 (年度) |
2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2001年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
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キーワード | 頭部形成 / Lim1 / 下流遺伝子 / 細胞移動 / visceral endoderm |
研究概要 |
本研究は、頭部形成に関わる遺伝子カスケードを明らかにすることを目的とする。このために、頭部形成を制御するLim1転写因子の直接、又は間接の下流遺伝子を単離し、機能の解析を行う。 マウスにおいて原腸陥入の開始前後の頭側に位置するvisceral endoderm(AVE)は、これより以前に胚体中央部(着床部位に体して遠位部)に位置し、頭側へと移動したものである。さらに、AVEは胚体外組織へと移動し、原索より形成されたmesendodermと入れ代わる。これら移動する組織と予定頭部神経組織との相互作用により頭部誘導が進行する。 Stoma遺伝子は、Lim1変異体と野生型胚を用いたディフィレンシャル・スクリーニングによって、Lim1変異体で発現量が低下する新規遺伝子として単離された。本年度は、これまでに作成したStoma遺伝子のマウス変異体の解析に重点を置いた。その結果、原腸陥入期においては、変異個体すべてが胚体外組織の形態異常を示すことが明らかとなった。形態異常は、主に頭側の胚体と胚体外組織の境界部に観察され、この領域における細胞の過度の蓄積と推定された。これらの細胞は、組織学的特徴、およびマーカー遺伝子の解析から、visceral endoderm(VE)の性質を示した。また、変異個体で細胞増殖率の著しい上昇は認められなかった。 最近、Stoma遺伝子は、ヒトAngiomotin遺伝子と相同であることが示された。Angiomotinは、Angiostatinの相互作用因子として同定され、血管内皮細胞の移動を制御することがin vitroの解析から確認されている。これらのことから、変異個体の形態異常は、(頭側に顕著な)VEの移動能力の低下によると推定した。一方、Stoma変異体においては、VEの胚体中央部から頭側の移動とAVEの機能は正常であった。これらから、Stomaは胚体から胚体外組織へのVEの移動を制御すること、VEの頭側から胚体外への移動が、胚体中央部から頭側への移動とは異なる分子機構により制御されることを予想している。さらに、StomaによるVEの移動制御の分子機構を明らかにするために、Two-hybrid screen法により相互作用因子の同定を進めている。
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