研究課題/領域番号 |
13124206
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
馬場 嘉信 徳島大学, 薬学部, 教授 (30183916)
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研究分担者 |
田畑 修 京都大学, 大学院・工学研究科, 教授 (20288624)
田岡 万悟 東京都立大学, 大学院・理学研究科, 助手 (60271160)
篠原 康雄 ゲノム機能研究センター, 教授 (60226157)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
48,200千円 (直接経費: 48,200千円)
2003年度: 15,700千円 (直接経費: 15,700千円)
2002年度: 15,600千円 (直接経費: 15,600千円)
2001年度: 16,900千円 (直接経費: 16,900千円)
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キーワード | ナノバイオ / 半導体超微細化 / ゲノム / バイオテクノロジー / プロテオーム |
研究概要 |
タンパク質解析の高性能化を実現できるマイクロデバイスを開発し、白血病関連細胞の熱ショックアポトーシスへの解析に応用した。その結果、分子量7千および1万8千付近にアポトーシスにより高発現している2種類のタンパク質を同定した。また、分子量6万および16万付近にアポトーシスにより低発現している2種類のタンパク質を同定することに成功した。これらのタンパク質は、2次元ゲル電気泳動による結果と一致していた。 細胞からタンパク質を抽出する段階をマイクロデバイス化するために、細胞からのタンパク質抽出および抽出したタンパク質の前処理について、従来法についての検討を行い、マイクロデバイス上でのタンパク質の前処理を実現するデバイスの設計を行った。抽出および前処理それぞれのステップについて、設計したデバイスを試作し、基礎検討を行った。その結果、細胞からタンパク質を抽出するステップを従来法では数時間要するところを、デバイスを用いることで1分以内に抽出できることを実証した。抽出したタンパク質の前処理についても、簡素化を実現した。これらのマイクロデバイスを実際のプロテオミクス解析に展開するために、タンパク質の翻訳後修飾部位(N結合糖鎖)を解析するために、生体試料の調製方法を検討し、既存の方法で解析することで方法の評価を行った。レクチン親和性クロマトグラフィーで糖鎖結合タンパク質を濃縮し、グリコペプチダーゼによって糖鎖を切断した。切断の際に糖鎖修飾残基を安定同位体で標識し、LC-MS/MSで被標識部位を同定した。実際に線虫を試料とした実験で、約400の糖鎖結合部位を同定することが可能であった。処理システムのミクロ化によって、携帯型診断技術への適用も可能と考えられた。 これらの結果は、プロテオーム解析を目指す、タンパク質の高スループット解析および将来のタンパクによる携帯型診断技術開発にとって重要な成果である。
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