配分額 *注記 |
10,600千円 (直接経費: 10,600千円)
2003年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2002年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
2001年度: 4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
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研究概要 |
テンプレートイオン交換法(TIE法)を用いたMCM-41担持Sn酸化物触媒の調整 水熱合成直後のテンプレートを保持したMCM-41を用いて,含有するテンプレートとSnイオンを交換することでMCM-41メソ細孔内部に分散性良くSn活性点を形成させることを試みた。溶媒にはエタノールおよび希薄塩酸溶液を用いた。両溶媒共に効果的にSnとテンプレートが交換を起こしメソ細孔内にSnが導入された。テンプレートが除去されたことは,調製後の触媒のDTA-TG分析より確かめられた100%イオン交換されるのではないので,残存するテンプレートは空気流中焼成除去した。 アセトフェノンの液相還元反応 ステンレス製オートクレーブ中で2-プロパノールを遷元剤としてアセトフェノンの還元反応を行った。TIE相法で調製した触媒で,担持率15 wt%をSn担持率が超えると活性が急激に低下した。これは,残存テンプレートを除去する際に高温発熱でシンタリングしたためと思われる。焼成処理による除去ではなくHCl水溶液での化学処理でアルカリのテンプレートを除去することを試みた。HCl処理によって,単位Sn量当たりの活性(比活性)は増加した。 ベンズアルデヒド-アンモニア滴定法によるSn分散性の評価と活性 ベンズアルデヒドがZrやSn酸化物表面の塩基点と選択的に反応吸着することを利用して表面露出原子数(いわゆる分散度に準ずる値)を測定した。分散度の高いものほど生成物である1-フェニルエチルアルコール(1-PEA)が生成した。様々な調製法,テンプレート除去法の違いなどのパラメータが異なっていてもアンモニア滴定時に生成するベンゾニトリル量で一義的に整理することができる。これらの結果は,調製法などの差による活性の違いはSnの分散度の変化であることを示唆する。
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