• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

選択的レドックスのための超分子反応場制御

研究課題

研究課題/領域番号 13128208
研究種目

特定領域研究

配分区分補助金
審査区分 理工系
研究機関東京工業大学 (2003)
大阪府立大学 (2001-2002)

研究代表者

高田 十志和  東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (40179445)

研究分担者 木原 伸浩  大阪府立大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (30214852)
古荘 義雄  大阪府立大学, 工学研究科, 助手 (00281270)
研究期間 (年度) 2001 – 2003
研究課題ステータス 完了 (2003年度)
配分額 *注記
27,900千円 (直接経費: 27,900千円)
2003年度: 8,900千円 (直接経費: 8,900千円)
2002年度: 10,000千円 (直接経費: 10,000千円)
2001年度: 9,000千円 (直接経費: 9,000千円)
キーワードロタキサン / らせん / レドックス / 反応場 / ナノ空間 / 光捕集 / 電子移動 / キラル / ビナフチル / 金属サレン錯体 / 不斉エポキシ化触媒 / 分子スイッチ / フェロセン / 光誘起電子移動 / ナノメートルサイズ / 光学活性 / 酸化還元電位 / 不斉触媒
研究概要

ナノメートルサイズの空間で、エネルギー、電荷、あるいは電子の移動を制御することを目的とする研究である。本年度は、(1)両末端にピレニル基を導入したらせん構造を持つオリゴマーの光捕集能、(2)フェロセン構造を軸の片末端に有するロタキサンにおけるシャトリングの制御、並びに(3)ロタキサンのキラル合成、について検討した。
ビナフチル構造を持つオリゴカーボナートの両末端にピレン構造を導入した分子では、ある分子長以上では、ナフタレン部分を励起したにもかかわらず、発光は全てピレンからのものであり、ナフタレン環からピレン環への効率よいエネルギー移動が認められた。さらに、この現象は高分子マトリックス中でも同様に起こり、ガラス転移温度以下の運動性の低い状態でもこの現象が認められたことから、分子間相互作用なしにエネルギー移動が達成されていることが明らかとなった。
安定な酸化還元状態を取ることのできるフェロセン構造を軸末端に持たせたロタキサンを合成し、フェロセンの酸化に伴う輪成分クラウンエーテルのシャトリング挙動を検討した。その結果、クラウンエーテル上の酸素原子からの電荷または電子移動が輪の移動を促進していることが明らかとなった。この結果より、軸末端にあるエンドキャップ基であるフェロセン環の酸化還元により、輪の移動がコントロールできることが示された。また、クラウンエーテルと強い相互作用を持つ二級アンモニウム部位を軸上に持たせた場合には、クラウンエーテルの移動が困難になるために、フェロセンの酸化還元電位がかなり上昇することがわかり、このことも輪のシャトリング挙動を裏付ける結果となった。
中央付近に二級アンモニウム塩構造を持ち、左右非対称な軸成分からなるロタキサンにおいて、アンモニウム部分のアシル化することにより大きなジアステレオ選択性が認められ、光学活性なロタキサンのキラル合成へ道を拓いた。

報告書

(3件)
  • 2003 実績報告書
  • 2002 実績報告書
  • 2001 実績報告書
  • 研究成果

    (14件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (14件)

  • [文献書誌] N.Watanabe, T.Takata, ほか: "Photo-induced Intra-rotaxane Electron Transfer between Zinc Porphyrins and Fullerene[C60] in Benzonitrile"Angew.Chem.Int.Ed.. 42. 681-683 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] Yoshio Furusho, Toshikazu Takata, ほか: "Dynamic Covalent Approach to[2]- and[3]Rotaxanes by Utilizing the Reversible Thiol-Disulfide Interchange Reaction"Chem.Eur.J.. 9. 2895-2903 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] Yoshio Furusho, Toshikazu Takata, ほか: "Dynamic Covalent Chemistry in Rotaxane Synthesis. Slipping Approach to[2]Rotaxane Utilizing Reversible Cleavage-Rebondage of Trityl Thioether Linkage"Chem.Lett.. 33. 52-53 (2004)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] 高田十志和: "超分子科学"化学同人(印刷中). (2004)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] Tomoya Oku 他: "First Poly[3]rotaxane Synthesized through Non-Covalent Step Growth Polymerization of Homoditopic Dumbbell and Macrocycle Utilizing Reversible Thiol-Disulfide Interchange Reaction"J. Polym. Sci., Polym. Chem. Ed. 41・1. 119-123 (2003)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] Nobuhiro Watanabe 他: "Photoinduced Intra-rotaxane Electron Transfer between Zinc Porphyrins and Fullerren[C60] in Benzonitrile"Angew. Chem. Int. Ed. 42・6. 681-683 (2003)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] Yoshio Furusho 他: "Dynamic Covalent Approach to [2]-and [3]Rotaxanes by Utilizing the Reversible Thiol-Disulfide Interchange Reaction"Chem. Eur. J. (印刷中). (2003)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] 古荘義雄, 高田十志和: "「硬軟可変な」共有結合による超分子の構築-イミン結合を用いた合成"化学. 57・4. 72-73 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] 高田十志和: "インターロック構造を鍵とする材料"未来材料. 2・11. 10-15 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] Yoshio Furusho: "A Rational Design of Helices:Absolute Helix…"Chem.Lett.. 2001. 1020-1021 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] Yoshio Furusho: "Synthesis and Structure of Poly(binaphthyl-salen…"Chirality. (印刷中). (2002)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] 木原伸浩: "水素結合に基づくインターロックト化合物の合成…"有機合成化学協会誌. 59. 206-218 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] 高田十志和: "らせんの自在合成とらせん不斉場の活用"JASCO REPORT. 43. (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] 高田十志和: "インターロックト化合物の合成によるナノ材料の…"高分子. 50. 770-773 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書

URL: 

公開日: 2001-04-01   更新日: 2018-03-28  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi