配分額 *注記 |
42,800千円 (直接経費: 42,800千円)
2004年度: 6,700千円 (直接経費: 6,700千円)
2003年度: 7,100千円 (直接経費: 7,100千円)
2002年度: 7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
2001年度: 22,000千円 (直接経費: 22,000千円)
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研究概要 |
光エネルギーのドナー,メディエイター,アクセプターとして,三種類のクロモフォア(JOE,TAMRA,ROX)を選択し,それらをシーケンスの異なる10残基のオリゴDNAの5 '末端に導入したコンジュゲートを合成した。これらのコンジュゲートに相補的な配列をつなぎ合わせた配列を有する30残基のマトリックスオリゴDNAと各コンジュゲートとを水溶液中で混合し,クロモフォア・アレイを形成させた。定常光およびフェムト秒パルスレーザーを光源とした蛍光スペクトル測定により,クロモフォア・アレイ上でメディエイターであるTAMRAを介したJOEからROXへの多段階光エネルギー移動が起こっていることを確認した。また,DNA二重鎖上でのクロモフォアの空間配置および距離とエネルギー移動との関連について明らかにするため,20残基DNAの5 '末端にアクセプタークロモフォアとしてヘキサクロロフルオレセイン(Hex)を導入し,ドナークロモフォアとなるフルオレセイン(Flu)を任意の場所に導入したコンジュゲート群を合成し,二重鎖状態でのクロモフォア間の距離とエネルギー移動との関連について検討した結果,クロモフォア間の距離が長くなるほど光エネルギー移動の効率は低下する傾向が認められた。さらに,ドナークロモフォアとして,チミン塩基結合フルオレセイン(T(F))を用い,複数のドナークロモフォアを導入したマルチドナークロモフォア・アレイとしてT(F)を1から5個導入したシステムを構築し,励起スペクトル測定を行ったところ複数のドナーによって効果的に光エネルギーの捕集が起きていることが示唆された。
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