研究課題/領域番号 |
13132208
|
研究種目 |
特定領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
|
研究機関 | 甲南大学 |
研究代表者 |
杉本 直己 甲南大学, 理工学部, 教授 (60206430)
|
研究分担者 |
川上 純司 甲南大学, 理工学部, 講師 (40289012)
松井 淳 甲南大学, 理工学部, 講師 (10264954)
藤井 政幸 近畿大学, 産業理工学部, 教授 (60199297)
|
研究期間 (年度) |
2001 – 2004
|
研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
|
配分額 *注記 |
43,900千円 (直接経費: 43,900千円)
2004年度: 8,700千円 (直接経費: 8,700千円)
2003年度: 11,500千円 (直接経費: 11,500千円)
2002年度: 11,100千円 (直接経費: 11,100千円)
2001年度: 12,600千円 (直接経費: 12,600千円)
|
キーワード | 機能性DNA / RNA切断 / リボザイム / 分子クラウディング / 人工ヌクレオチド / 人工ヌクレアーゼ / 分子センサー / 相互作用エネルギー / 物理化学 / 解析・評価 / モデル化 / 分子認識 / 核酸高次構造 / 二次構造予測 / 熱力学的パラメータ / デオキシリボザイム / 非塩基対部位 / 金属イオン / 最近接塩基対モデル / RNA切断反応 |
研究概要 |
我々は、核酸の機能化・材料化に向けて、核酸の構造予測に基づいたRNA切断反応に関する研究を実施した。まず、核酸の分子間相互作用エネルギーを基にした分子設計を可能にするために、リボザイムをはじめとする機能性核酸の高次構造を予測する手法の考案と、構造形成に関わる相互作用エネルギーの算出を行った。フルマッチとミスマッチ構造に対するこれまでの我々の研究実績に基づいて、ダングリングエンドとヘアピンループ構造に対する構造安定性パラメータの算出を行った。その結果、DNAやRNAの構造安定性や人工ヌクレオシドの設計に有用な相互作用エネルギーに関する知見を得ることができた。さらに、リボザイム反応に欠かせない金属イオンと水分子との相互作用を解明し、また、核酸を細胞内やセンサー表面で材料として利用するために、分子クラウディングにおける核酸の相補鎖認識能力を明らかにした。 このような核酸の相互作用エネルギーと構造予測に関する知見に基づいて、人工ヌクレアーゼ構築を目指した人工核酸レセプターの作製、及び新規デオキシリボザイムとその分子センサー化にも成功した。さらに、水溶性と構造の自由度を維持したまま強いスタッキング相互作用が実現可能なアデノシン誘導体を設計したところ、この人工ヌクレオシドを含む機能性DNAは、DNAやRNAが形成する二重鎖との間で強いスタッキング相互作用を生じることが示された。さらに、この人工核酸を用いると、MgCl_2存在下で相補鎖RNAを部位選択的に切断することができた。本研究の成果によって、あらゆる核酸の構造とその熱安定性を予測する手段が開発され、リボザイム以外の新規核酸材料の開発にも役立つ指針を提出することができた。
|