研究課題/領域番号 |
13139201
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
長谷 あきら 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (40183082)
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研究分担者 |
望月 伸悦 京都大学, 大学院・理学研究科, 助手 (60280939)
鈴木 友美 京都大学, 大学院・理学研究科, 助手 (10362435)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
59,700千円 (直接経費: 59,700千円)
2004年度: 12,900千円 (直接経費: 12,900千円)
2003年度: 11,800千円 (直接経費: 11,800千円)
2002年度: 17,000千円 (直接経費: 17,000千円)
2001年度: 18,000千円 (直接経費: 18,000千円)
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キーワード | 植物性理学 / 環境応答 / シグナル伝達 / 光受容体 / 遺伝学 / 植物生理学 / 光応答 / フォトトロピン / クラミドモナス / シロイヌナズナ / 青白光応答 / 突然変異体 / 遺伝子発現 / 青色光応答 |
研究概要 |
フォトトロピンによるシグナル伝達の分子機構を明らかにする目的で、以下の研究を行った。まず、フォトトロピンの細胞内分布を明らかにするため、phot2にGFPを融合させ、phot1 phot2を欠損するシロイヌナズナの変異体で、35Sプロモーターを用いて発現させた。この植物でフォトトロピン応答を観察したところ、光屈性、葉緑体運動、気孔開口の全てで回復が認められ、導入したGFP融合タンパク質が生理活性を保持していることが分かった。次に、発現させたphot2-GFPの細胞内分布を蛍光顕微鏡観察により調べた。その結果、すでに報告されているphot1の場合と同様に、暗所では主に細胞膜の周辺で観察された。また興味深いことに、青色光を照射すると、細胞膜周辺の蛍光に加えて、細胞質に顆粒状の構造体が観察された。この顆粒状構造体はゴルジ体と良く似たパターンを示したので、ゴルジ体のマーカーにmRFPを融合させたタンパク質を発現する系統(京大院・西村いくこ教授のグループとの共同研究)と掛け合わせを行い、phot2-GFPが形成する粒がゴルジ体のマーカーと良く一致することを確認した。また、フォトトロピンと結合する因子のスクリーニングをyeast-two hybrid法を用いて行った。その結果、phot1とphot2の両者に結合する因子として、小胞輸送に関わる低分子量Gタンパク質であるARFとの結合が認められた。さらに、フォトトロピンのどのドメインで結合するかをyeast two-hybrid法で調べたところ、ARFとの結合にはフォトトロピンのキナーゼドメインがあれば十分であることが分かった。また、フォトトロピンは、活性型のARFにより強い結合を示した。以上により、フォトトロピンがゴルジ体が関わる小胞輸送に関与している可能性が示唆された。
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