研究課題/領域番号 |
13143203
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
川畑 俊一郎 九州大学, 大学院理学研究院, 教授 (90183037)
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研究分担者 |
河野 敬一 北海道大学, 大学院理学研究科, 教授 (10136492)
小柴 琢己 九州大学, 大学院理学研究院, 助教授 (70403970)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
103,600千円 (直接経費: 103,600千円)
2005年度: 17,000千円 (直接経費: 17,000千円)
2004年度: 17,000千円 (直接経費: 17,000千円)
2003年度: 20,400千円 (直接経費: 20,400千円)
2002年度: 20,400千円 (直接経費: 20,400千円)
2001年度: 28,800千円 (直接経費: 28,800千円)
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キーワード | 自然免疫 / 非自己認識 / 生体防御 / 分子認識 / パターン認識 / リポ多糖 / LPS / カブトガニ / Gタンパク質 / 補体レクチン経路 / プロテアーゼ / シグナル伝達 / NMR / 抗菌蛋白質 / ヘモシアニン / キチン結合蛋白質 / 異物認識 |
研究概要 |
川畑班では、カブトガニを材料に非自己認識レクチンやキチン結合性の抗菌ペプチドを精製し、それらの機能解析を進めるとともに、X線結晶解析やNMRにより立体構造解析を進めてきた。同時に藤田班(マボヤにおけるインテレクチンやグルコース結合レクチン)および倉田班(リコンビナントPGRP-LE)の計画研究で得られた生体防御レクチンやパターン認識タンパク質の立体構造解析についても共同研究を行ってきたが、特に16年度以降は、カブトガニ血漿の補体成分の同定と構造機能解析について藤田班との連携を強めており、最近になって補体成分C3、C2/Bfの同定、クローニングが完了し、C3については精製にも成功した。さらに、生体防御レクチンで活性化されるセリンプロテアーゼであるMASPの研究を進めている藤田班と連携を取りながら、LPSで活性化される補体系のセリンプロテアーゼの同定を進めている。カブトガニの異物認識レクチンやLPS認識セリンプロテアーゼ前駆体、外骨格のキチン結合タンパク質の立体構造解析は、17年度から新任助教授(小柴琢己)の参画により急速に進展しつつあり、すでにいくつかのタンパク質については、結晶条件の最適化の段階に入っている。また、抗菌ペプチドのビッグディフェンシンのNMRによる立体構造解析は、河野敬一らが最終的な構造アサインメントを行っている。さらに、タキプレシンの立体構造を水中と膜モデル(DPCミセル)中で比較した。タキプレシンの2本鎖βシート構造は水中では彎曲しているが、DPCミセル中では平面構造をとっていた。その結果、側鎖の構造も変化し、アルギニンの荷電側鎖がミセル中では折れ畳まれ、逆に水中では疎水性のチロシン側鎖が他の側鎖で遮蔽されていた。このように環境に適合した構造変化をすることによって膜構造を破壊し抗菌活性を示すことが推定された。
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