研究課題/領域番号 |
13202042
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研究種目 |
特定領域研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 奈良先端科学技術大学院大学 |
研究代表者 |
加藤 順也 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 教授 (00273839)
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研究分担者 |
田中 利明 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 助手 (40263446)
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研究期間 (年度) |
2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
6,000千円 (直接経費: 6,000千円)
2001年度: 6,000千円 (直接経費: 6,000千円)
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キーワード | アフリカツメガエル / MBT / E2F / トランスジェニックガエル / サイクリンD1 / プロモーター |
研究概要 |
両生類の初期発生過程におけるMid Blastula移行(MBT)では、Zygoticな転写と細胞分化の開始、間期の出現と体細胞型への細胞周期の変換が起こるが、その分子機構の解明は大きな命題の一つである。本研究では小型ツメガエル(X.tropicalis)を用いてMBTの分子機構を解析し、以下の結果を得た。 (1)細胞周期や初期発生に関与することが予測される遺伝子のうちMBT後に転写誘導されるものについて、優性不能型E2Fタンパク質の導入による影響を調べたところ、サイクリンD1とTbx2の発現量が減少することを見いだした。 (2)前年度に得られた、MBT後に発現量が増加する遺伝子断片150クローンにつきRT-PCRとノーザン法により発現誘導を検定し、MBT後に著明に発現量が増加する遺伝子を1クローン同定した。そのcDNAを単離し塩基配列を決定してコードされるタンパク質を予想した。 (3)MBT後に発現量が増加する候補クローンをさらに多く得るために、ディファレンシャルディスプレイ法を併用した。予備実験の結果、MBT後に転写量が増加する遺伝子断片の候補を100クローン同定した。このうち20個をランダムに選びノーザン法により検定したところ、1クローンの転写量がMBT後に著明に増加することがわかった。 (4)MBT後に発現が誘導される遺伝子(サイクリンD1、Pax2、Xic1など)のうち、Xic1の5'上流領域を含むゲノムDNAを単離し、5'RACE法によりXic1の転写開始点を決定し、プロモーター領域を単離した。このゲノム断片にレポーターとしてGFPを連結しカエルに導入した。 (5)サイクリンD1プロモーターの段階的欠失変異体をトランスジェニック個体にて解析し、特異的発現誘導に必要な領域を定め、その必要十分性について検討した。また、この領域に存在する既知の転写因子の結合部位を検索し、点突然変異を導入することにより、この部位の必要性を証明した。また、この部位に特異的に結合する細胞性因子をカエル初期胚の細胞抽出液内に見いだした。
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