研究課題/領域番号 |
13202060
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研究種目 |
特定領域研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
椎名 隆 東海大学, 医学部, 助手 (00317744)
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研究期間 (年度) |
2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
6,000千円 (直接経費: 6,000千円)
2001年度: 6,000千円 (直接経費: 6,000千円)
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キーワード | 比較ゲノム解析 / HLA / MHC / シークエンシング |
研究概要 |
MHC領域は進化的に保存されている遺伝子が数多く存在することや、各生物種の塩基配列情報およびマッピング情報が豊富であることから、遺伝子の動態を追究するには最適な領域といえる。すなわち、MHC領域はヒトゲノムの形成機序を効率良く追究するためのモデル領域となりうる。そこで本研究では、MHC領域が高等な免疫系を獲得してきた経緯を明らかにするために、様々な生物種についてこの領域のゲノム配列を決定し、それらの配列よりMHC領域の形成の分子機構を明らかにすることを目的とした。その結果、以下に示す成績を得た。(1)これまでに合計2530kb(ナメクジウオ:400kb、サメ:110kb、ウズラ:200kb、ラット:550kb、ブタ:300kb、アカゲザル:80kb、チンパンジー:890kb)のゲノム配列を決定した。(2)これらのゲノム配列をもとに比較解析をおこなった結果、生物種間における基本的な遺伝子構造は大まかには保存されているが、それぞれの生活環境に適応するためのMHCやMHC関連遺伝子のbirth and deathにより形成されてきたことが示唆された。(3)本解析により、現在のゲノムからその進化を遡ることが可能であること、さらには、ナメクジウオのようにMHC祖先領域の構造を保持している生物種も現存することもわかってきた。(4)ゲノム配列の蓄積とともにMHC統合データベース(M-integra)の開発も進めており、これまでにMHC領域の遺伝子地図、Unigeneや完全長cDNA配列との相同性解析結果、多様性プロファイル解析結果の視覚化に成功した。
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