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シロイヌナズナ花粉形成関連遺伝子の網羅的探索

研究課題

研究課題/領域番号 13202073
研究種目

特定領域研究(C)

配分区分補助金
審査区分 生物系
研究機関理化学研究所

研究代表者

伊藤 卓也  理化学研究所, 植物分子生物学研究室, 研究員 (80291912)

研究期間 (年度) 2001
研究課題ステータス 完了 (2001年度)
配分額 *注記
5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
2001年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
キーワード遺伝子発現 / 花粉形成 / ジンクフィンガー / トランスポゾン
研究概要

遺伝子発現ネットワークの視点から植物の生殖器官の発生・分化を理解することを目的に、モデル生物であるシロイヌナズナのトランスポゾン(Ds)挿入変異体から、不稔変異体候補を10系統単離した。遺伝子発現ネットワークの一端を明らかにするためには、転写因子や受容体などの遺伝子発現制御因子を単離する必要がある。得られた変異体のうちの1系統は、トランスポゾンがジンクフィンガータンパク質をコードする遺伝子内部に挿入されていた。ジンクフィンガータンパク質は発現制御因子であることが多数報告されていることから、この遺伝子は植物生殖器官の発生・分化の制御因子であることが予想された。そこで、この変異体に焦点を当てて以後の解析を進めた。
この不稔変異体は雄性不稔で、花粉成熟過程に異常が観察された。詳細な遺伝解析から、トランスポゾンで破壊された遺伝子が雄性不稔の原因遺伝子であることが明らかとなった。この遺伝子(MS1)はC_4HC_3型のPHD/LAPフィンガーモチーフを持つタンパク質(MS1)をコードしていた。in situハイブリッド形成法を用いた発現解析により、MS1遺伝子はタペート層で、四分子形成期のごく短いステージでのみ発現していることが明らかとなった。この発現時期は変異体に発生異常が観察される直前のステージであった。また、MS1タンパク質のN末ポリペプチドとGFP蛍光タンパク質との融合タンパク質は核に局在した。以上の結果から、MS1は花粉成熟過程を制御する核タンパク質(おそらく転写制御因子)であることが示唆された。ms1変異体および、MS1遺伝子に関する上記解析結果は、現在投稿準備中である。
これら結果を踏まえて現在、シロイヌナズナ花粉形成関連遺伝子の網羅的探索として、MS1遺伝子の下流で制御される遺伝子群を同定するための実験系の開発段階に移行している。

報告書

(1件)
  • 2001 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Takuya Ito: "Preparation of transposon insertion lines and determination of the insertion sites in Arabidopsis genome"J Braman, ed, Methods in Molecular Biology, Vol 182 : In Vitro Mutagenesis Protocols, Ed 2.. 182巻. 211-221 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] Takuya Ito: "Random insertional mutagenesis in Arabidopsis"SM Jain, ed, Molecular Techniques in Crop Improvement. (印刷中).

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書

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公開日: 2001-04-01   更新日: 2018-03-28  

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