研究概要 |
成果の内容:肝細胞癌症例ではヒトゲノム2次元電気泳動法(RLGS)で検出されるDNA変化数と再発とに密接な関連があり,変化数が多くなるほど早期に再発を来していた.さらに,肝細胞癌に特異的なDNA変化をRLGS法により2個同定し,クローニングしその塩基配列を決定しホモロジー検索を行ったところ,human tandem repeatとcentromeric Not1 clusterに一致していた.ところで,human tandem repeatとcentromeric Not1 clusterの変化は脱メチル化によるもので脱メチル化の程度が高度であるほど早期再発を来していた. 既に全塩基配列が決定されている大腸菌株E.ColiK12W3110株よりDNAを抽出し,RLGS法を施行しRLGSプロフィールを得た.また,既に解析された全塩基配列をコンピューターにより,制限酵素により切断されるDNA断片長から2次元電気泳動法における移動度を計算し大腸菌仮想ゲノムRLGSプロフィールを作成し,両者の方法で得られたプロフィールを比較しそれぞれに対応するスポットを同定した.その結果は大腸菌ゲノム上の特定のスポット3個をクローニングしその塩基配列を決定して,この3個と対応する大腸菌仮想ゲノムRLGSプロフィール上の3点の塩基配列を比較検討したところ塩基配列は100%一致した.
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