研究課題/領域番号 |
13206025
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研究種目 |
特定領域研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 北陸先端科学技術大学院大学 |
研究代表者 |
民谷 栄一 北陸先端科学技術大学院大学, 材料科学研究科, 教授 (60179893)
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研究分担者 |
村松 宏 セイコーインスルメンツ(株), 基盤研究開発RDセンター, 専門課長
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研究期間 (年度) |
2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
5,500千円 (直接経費: 5,500千円)
2001年度: 5,500千円 (直接経費: 5,500千円)
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キーワード | 近接場顕微鏡 / エバネッセント / GFP / リアルタイム計測 / ナノイメージング / マイクロアレイ / 枯草菌 / 酵母 |
研究概要 |
申請者らは、ナノ領域の観測を可能とする近接場顕微鏡を駆使し、細胞内や表層で発現するGF分子や細胞表面に局在するレセプター分子などを高空間分解能でイメージングするナノプロープ顕微鏡システムや近接場観測技術とチップ技術と連携したリアルタイムイメージングシステムを開発し、最終的にはゲノム情報にもとずいた細胞内で発現する生化学ネットワークの解析を可能とするシステムの構築を行なう。 (1)ナノ空間イメージングシステムによる生体解析 光ファイバープローブ先端の微小開口近傍に形成される近接場のエバネッセント光や共焦点顕微測定を基礎として蛍光分子の局所領域の状態を解析することが可能となる。測定対象とする細胞内発現プロープ分子としてターゲットサイトに融合タンパクとして発現させたGFP分子を用いた。具体的には、枯草菌や酵母菌で発現させたGFP分子をイメージングし、発現の空間プロファイルを作製する。まず、GFPを細胞表層蛋白質として発現させたSaccharomyces cerevisiaeを用いてグルコース添加後の時間経過ごとの蛍光変化より細胞内部から細胞表層へGFP融合表層タンパク質の発現の様子を観察した。次にSNOAM(走査型近接場光/原子間力顕微鏡)を用いて観察したところ、酵母細胞の3次元形状と細胞の蛍光像の同時観測に成功した。次に、DnaB-GFPおよびYqeH-GFPを導入したBacillus subtilisのGFP発現の時間経過のイメージングを可能とした。 (2)リアルタイムナノスコピック顕微システムの構築 上記のシステムは、空間分解能に優れた測定装置であるが、プロープを走査する時間を要するため、イメージングに分オーダーを要し、リアルタイム測定には向かない。そこで、細胞での局在情報をリアルタイムに測定する方法として新たに全反射型の蛍光顕微システムを試作する。`これにより、エバネッセント励起が可能なナノ領域のみの化学情報が得られるだけでなく、ミリ秒単位でイメージングが可能となる。これを用いてDNAやプロテインのライブラリーを集積配置したチップ上における動的挙動の解析を検討した。1000-10000チャンネルを有するマイクロチャンバーアレイと近接場光顕微鏡を連携したシステムを構築し、DNAのハイブリダイゼーションや抗原抗体反応をリアルタイムに測定することを可能とした。
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