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2つの環状染色体よりなるビブリオ属細菌染色体の複製・分配機構と進化についての研究

研究課題

研究課題/領域番号 13206044
研究種目

特定領域研究(C)

配分区分補助金
審査区分 生物系
研究機関大阪大学

研究代表者

飯田 哲也  大阪大学, 微生物病研究所, 助教授 (90221746)

研究期間 (年度) 2001
研究課題ステータス 完了 (2001年度)
配分額 *注記
4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
2001年度: 4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
キーワード腸炎ビブリオ / コレラ菌 / 染色体 / ゲノム / 進化
研究概要

長年日本における食中毒原因のトップを占めている腸炎ビブリオは、日本の研究者により発見された唯一の食中毒原因菌である。一般に細菌のゲノムは1つの環状染色体よりなると考えられているが、我々は腸炎ビブリオのゲノムが2つの環状染色体よりなることを明らかにした。本研究では、このようなユニークなゲノム構造を有する腸炎ビブリオがいかにして2つの染色体をもつようになったかについて、系統学的に近縁の細菌とゲノム構造を比較することにより解析を行った。
腸炎ビブリオのゲノムプロジェクトの進展(2002年2月現在でほぼ完了)にともない、すでに全ゲノム配列が報告されているコレラ菌と腸炎ビブリオとの間でのゲノム構造の詳細な比較が可能となった。その結果、コレラ菌と腸炎ビブリオのゲノムにおいて保存されている構造とともに相違のみられる構造が明らかとなった。特に小さい方の染色体に関しては、腸炎ビブリオの小染色体はコレラ菌の倍近くも大きいが、この領域にどのような遺伝子が存在しているのかを明らかにすることができた。また、コレラ菌と腸炎ビブリオの染色体上のオーソログの比較の結果、両者の染色体では過去に頻繁に大規模なrearrangementが起こったことが考えられた。
さらに、ビブリオ属菌やその近縁種計30種についてゲノム構造の解析を行った結果、2つの環状染色体からなるゲノム構造がビブリオ属菌全体に共通の構造であることが明らかになった。
ビブリオ属菌のゲノム構造についての解析をこれだけの菌種についてextensiveに行っている研究は世界的にも他に例がない。また現在進行中の腸炎ビブリオのゲノムプロジェクトからの知見をリアルタイムで活用しながら研究を行えたのは、本研究の大きな強味である。

報告書

(1件)
  • 2001 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Takahashi et al.: "Chloride secretion induced by thermostable direct haemolysin of Vibrio parahaemolyticus depends on colonic cell maturation"J. Med. Microbiol.. 50. 870-878 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] Murata et al.: "A Large outbreak of foodborne infection attributed to Providencia alcalifaciens"J. Infect. Dis. 184. 1050-1055 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] Nakano et al.: "Association of the urease gene with enterohemorrhagic Escherichia coli strains irrespective of their serogroups"J. Clin Microbiol.. 39. 4541-4543 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] Akeda et al.: "Dominant-negative Rho, Rac, and Cdc42 facilitate the invasion process of Vibrio parahaemolyticus into Caco-2 cells"Infect. Immun.. 70. 970-973 (2002)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書

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公開日: 2001-04-01   更新日: 2018-03-28  

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