研究課題/領域番号 |
13206055
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研究種目 |
特定領域研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
木梨 陽康 広島大学, 大学院・先端物質科学研究科, 教授 (80224997)
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研究期間 (年度) |
2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 6,500千円)
2001年度: 6,500千円 (直接経費: 6,500千円)
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キーワード | 放線菌 / 線状染色体 / 線状プラスミド / ゲノム構造 / ゲノム再編成 |
研究概要 |
(1)Streptomyces griseusの線状染色体のダイナミックな構造変化の解析 染色体欠失後も線状構造を維持していると思われた301-22株は、異なる欠失サイズをもつ変異株の混合物であることが分かった。単離した変異株の一つでは、両欠失末端を結んで大きなパリンドローム構造が形成され、染色体が環状化していることが明らかになった。このような構造は左右の末端逆位配列がその途中で組み換えを起こして形成されたと思われる。 402-2株の線状染色体上に生じた約2Mbの逆位の接合部と親株の対応する領域をクローン化し塩基配列を決定した。塩基配列の比較から、単純に逆位が起こったのではなく、逆位に隣接してDNAの欠失をともなっていることが分かった。 (2)Streptomyces coelicolor A3(2)の線状染色体とSCP1の相互作用の解析 2106株では8700kbの線状染色体と360kbのSCP1の一点交差によって2つのキメラ染色体が生じたと思われた。2つのキメラ染色体の接合部の塩基配列を決定し、対応するS.coelicolor染色体及びSCP1の配列と比較して一点交差を確認した。これは線状染色体の複数化のモデルとしてたいへん興味深い。これまで解析された放線菌の線状ゲノムは全て末端逆位配列をもつ。一方、SCP1と染色体の末端配列は全く異なるので、2つのキメラDNAは末端逆位配列をもたないように思われた。 1984株は、SCP1の中に染色体断片が挿入されたプラスミドSCP1'-cysB(600kb)をもつ。解析の結果、これはSCP1の左側260kbと染色体断片40kbが、後者を中心にして左右対称に折り返して形成されたプラスミドであることが明らかになった。
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