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海馬スライス標本における反響興奮現象と短期記憶のメカニズム

研究課題

研究課題/領域番号 13210014
研究種目

特定領域研究(C)

配分区分補助金
審査区分 生物系
研究機関東北大学

研究代表者

片山 統裕  東北大学, 大学院・情報科学研究科, 助手 (20282030)

研究期間 (年度) 2001
研究課題ステータス 完了 (2001年度)
配分額 *注記
5,800千円 (直接経費: 5,800千円)
2001年度: 5,800千円 (直接経費: 5,800千円)
キーワード海馬神経回路 / 自発バースト活動 / 相互引き込み振動 / 強制引き込み振動 / シナプス長期増強現象 / モジュール間相互作用 / 単一ニューロン活動 / ゆらぎ
研究概要

脳はモジュール・システムであり,その高次情報処理機能は多数のモジュールの協調動作によって実現されている.そのため,モジュール単体の性質のみならず,モジュールの相互作用や協調メカニズムを明らかにすることが重要である.本研究では,モルモット海馬スライス標本内の局所神経回路(CA3領域)を脳モジュールと見たて,これを脳モジ(ールを模擬した人工モジュール(Radial Isochron Clock振動子,RIC)と相互結合し、脳内の多モジュール結合系を模擬する実験系を構築した.
モルモット海馬スライス標本を高濃度カリウム・ペニシリン含有人工脳脊髄液で維持することによりCA3ニューロン群の自発バースト活動を誘発した。バースト活動を検出したときRICを"位相シフト"させ、逆にRICの"位相"がゼロになったとき,CA3に電気刺激を与えるように結合した.RICはRTLinux V.2を導入したPCによりリアルタイムシミュレーションした.
CA3→RICの結合強度Aを肇化させ(A>0;興奮性フィードバック,A=0;一方向結合,A<0;抑制性フィードバック),系のダイナミクスを計測・解析することにより,海馬モジュールにおける反響興奮時のダイナミクス,およびそのときのシナプス可塑性現象について検討した.結合モードに依存して様々な引き込みパターンが観測された.特に,CA3→RICを抑制性結合としたとき,結合パラメータの変化に対して頑強な3:2相互引き込み同期活動が観測された.単方向結合の場合は最も引き込みがよわく,CA3のバースト間隔は不安定に変化した.また,CA3とRICの相互結合後,CA3自発バースト活動の振幅、周期やそのゆらぎの性質が変化した.これは,引き込み同期振動によりCA3回路内シナプス可塑性が生じ、ネットワークの機能構造が変化したためであると考えられる.

報告書

(1件)
  • 2001 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Katayama, N.et al.: "Mutual entrainment in a brain slice-artificial oscillator hybrid"Proceedings of International Symposium on Nonlinear Theory and its Applications. 2. 375-378 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] Katayama, N.et al.: "Calcium imaging of long-term potentiation of dentate granule cell synapses in hippocampal slices"Neurosci.Res.Suppl.. 25. PE1-PE031 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] 片山統裕 他: "海馬スライス標本におけるカルバコール誘発Rhythmic Slow Activity期のニユーロンダイナミクス"日本神経回路学会第12回全国大会講演論文集. (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] 百武大介, 片山統裕 他: "海馬薄切標本におけるニューロン活動の多チャネル計測と解析"電子情報通信学会技術研究報告. MBE2001-133. 79-86 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] Katayama, N.et al.: "Brainware : Bio-Inspired Architecture and its Hardware Implementaion (Editor : Miki, T.)"World Scientific Publishing Co.Pte.Ltd.. 27 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書

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公開日: 2001-04-01   更新日: 2018-03-28  

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