研究課題
特定領域研究
アルツハイマー病は、脳内にアミロイドβタンパク質が蓄積することによって発症し、その治療法もβタンパク質分解促進やβタンパク質精製阻害など、いろいろな方向からチャレンジされているのが現状である。また最近では、ワクチン療法も試みられている。本研究では、(1)αセクレターゼの正体をADAMの一群であることを明らかにし、(2)in vitro並びにBACE1安定過剰発現細胞系において強くBACE1を阻害することが明らかになっているペプチド性阻害剤KMI429を、アルツハイマー病患者の変異を持つトランスジェニックマウスTg2576の海馬に直接注入し、脳内βタンパク質の蓄積変化を定量することによって、効果を調べた。その結果、KMI429は、BACE1を安定形質発現させた細胞で、外液に分泌されるsAPPβの量を抑えることがわかった。これをTg2576にインジェクトし3時間後の外液sAPPβを見ると、80%に低下していた。また海馬βタンパク質の量をELISAで定量すると、可溶性Aβ40の量が60.7%に低下していた。また、この阻害剤の注入は、BACE1の発現には影響を与えなかった。次に、KMI429が正常マウスのβタンパク質の蓄積にどのような影響を与えるかを検討した。その結果、可溶性並びに不溶性Aβ40もAβ42も約30-40%に低下していることがわかった。これらの事実は、BACE1阻害剤が生体内でβタンパク質の生成を抑えていることを示すものであり、酵素阻害剤でアルツハイマー病の治療が可能になることを示す初めての結果であった。
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