研究課題/領域番号 |
13210035
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研究種目 |
特定領域研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
川戸 佳 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (50169736)
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研究分担者 |
木本 哲也 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助手 (60292843)
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研究期間 (年度) |
2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2001年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 海馬 / ニューロステイロド / 記憶・学習 / チトクロムP450c17 / エストラジオール / シナプス / LTP / カルシウム |
研究概要 |
海馬でコレステロール→DHEA→エストラジオール(女性ホルモン)までの合球が行われていること、更に合成酵素であるチトクロムP450scc→P45017α→P450aromが全て海馬において存在し、機能していることを蛋白レベルとmRNAレベルの両方で明らかにすることができた。エストラジオール合成の最終ステップである17β-HSDのmRNAも見出しつつある。 女性ホルモン様の作用をもつ環境ホルモンのビスフェノール0.1-50mg/L(飲料水中)を投与下で生育したラットにおいては、エストラジオールとテストステロンの合成量が共に減少することを発見した。これは、環境ホルモンとニューロステロイドの神経情報伝達経路との相互作用を示す結果である。 エストラジオールの海馬神経可塑性に対する急性的作用を電気生理学的に解析した。30分間のエストラジオール処理後に4週齢ラット海馬スライスにテタヌス刺激を与えるとシナプスの長期増強(LTP)が抑制されることを発見した。エストラジオールの急性作用は、核内受容体を介したものではなく、細胞膜上の作用部位を介していることが考えらる。現在、この機構を分子論的に解析している。 海馬スライス培養法を行い、神経ネットワークの形成、発達過程に対するステロイドホルモンの神経保護物質としての作用を単一神経細胞で可視化し、電気生理学的解析(パッチクランプ)を行なう研究が進行中である。
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