研究課題/領域番号 |
13210080
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研究種目 |
特定領域研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
中村 克樹 京都大学, 霊長類研究所, 助教授 (70243110)
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研究期間 (年度) |
2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
5,300千円 (直接経費: 5,300千円)
2001年度: 5,300千円 (直接経費: 5,300千円)
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キーワード | サル / 頭頂連合野 / 神経細胞 / 眼球位置 / サッカード / 視覚 / 情報統合 |
研究概要 |
運動を正確に行うためには脳がさまざまな情報を統合しする必要がある。例えば、視覚ターゲットに正確に眼球を持っていくためには、眼窩内における現在の眼球位置と網膜からの視覚情報を統合し、頭を基準とした視覚ターゲットと眼球の位置のずれを計算する必要がある。 本研究の目的は、サル頭頂連合野の神経細胞のコードする眼球位置と視覚刺激の位置の情報がどのように機能的に統合されているのかを、サルに眼球運動を必要とする学習課題を行わせ、神経細胞の電気活動を記録・解析することによって明らかにすることである。 これまでに、頭頂連合野後方領域の神経細胞の応答を、注視課題やサッカード課題遂行中に調べた。その結果、1)多くの神経細胞がサルの眼球位置に依存した応答を示すこと、2)眼球位置依存型神経細胞の約半数が特定の位置にあるサッカード運動の視覚ターゲットに応答を示すこと、3)視覚ターゲットが記録している大脳半球の対側の視野にあるときに応答を示すこと、などが解った。このような神経細胞群が、眼球位置と視覚ターゲットの位置という異種感覚情報を統合し、運動誤差信号を計算する過程に関与していると考えた。現在、このような神経細胞の機能をより明確にするため、神経細胞が記録された部位に薬物を微量注入し、その部位の機能を一次的に乱すことにより、行動にどのような変化が見られるかを検討している。
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