研究課題/領域番号 |
13210097
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研究種目 |
特定領域研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
大野 耕策 鳥取大学, 医学部, 教授 (70112109)
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研究分担者 |
二宮 治明 鳥取大学, 医学部, 助教授 (80212124)
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研究期間 (年度) |
2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
6,300千円 (直接経費: 6,300千円)
2001年度: 6,300千円 (直接経費: 6,300千円)
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キーワード | ニーマン・ピック病C型 / 小児期アルツハイマー病 / 神経変性 / タウオパチー |
研究概要 |
Niemann-Pick病C型は主に小児期の神経変性疾患で、原因遺伝子NPC1は細胞内脂質小胞輸送に関与する分子と考えられている。病理学的に神経原繊維性変化(NFT)を見ることがあり、変性過程にアルツハイマー病に類似した機序が存在する可能性が示唆されている。本研究はモデルマウスを中心にこの疾患の神経変性機構を明らかにすることを目的としている。このマウスの神経細胞のGM1やGM2の蓄積部位の違いからNPC1がリソソーム・後期エンドソームから他の細胞内小器官への脂質輸送だけでなく、ガングリオシッドGM1を早期エンドソームから細胞膜へ輸送に関与する小胞上にも存在することを見いだしたが、現在までの所これら脂質の蓄積と変性する神経細胞との間に直接的な関係は見られなかった。今年度、DNAマイクロアレーにより、患者細胞では正常細胞と比較し、MxAや2'-5' oligoadenylate synthetaseなどInterferone-Stimurated response element(ISRE)によって誘導される一連の遺伝子発現が増加していることを見いだした。患者細胞でISREに結合する転写因子複合体であるSTAT1〜5およびISGF3γ蛋白質の増加が見られ、モデルマウスの肝臓、脳でもSTATの発現亢進を認めた。さらにSTAT活性を制御するいくつかの蛋白質を調べたところJAK1、Tyk2には変化がないことが明かになり、NPC患者細胞培養上清にJAK/STATシグナルを活性化させる超遠心で除去されない可溶性物質が存在することを見いだした。今後この物質の同定を行う。
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