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GSK-3β/β-カテニン/プレセニリンネットワークと細胞死のシグナル伝達

研究課題

研究課題/領域番号 13210103
研究種目

特定領域研究(C)

配分区分補助金
審査区分 生物系
研究機関広島大学

研究代表者

岸田 昭世  広島大学, 医学部, 講師 (50274064)

研究期間 (年度) 2000 – 2001
研究課題ステータス 完了 (2001年度)
配分額 *注記
6,800千円 (直接経費: 6,800千円)
2001年度: 6,800千円 (直接経費: 6,800千円)
キーワードWntシグナル伝達経路 / 神経細胞死 / Dvl / Synaptotagmin / GSK-3 / 小胞輸送
研究概要

Wntシグナル伝達経路は細胞の増殖や分化、初期発生時の体軸形成を制御する他に、神経ネットワーク形成にも関与する可能性が示唆されているが、その分子レベルの作用機構は明らかではない。また、Wntシグナル伝達経路の構成因子GSK-3βやβ-カテニンは、プレセニリン1やタウと複合体を形成することが報告されているが、神経細胞死のシグナル伝達におけるWntシグナル伝達経路の役割は明らかにされていない。そこで、Wntシグナル伝達経路においてGSK-3βの活性を制御するDvlに注目し、Dvlと相互作用してWntシグナルを活性化するカゼインキナーゼIε(CKIε)の作用機構を解析した。CKIε、Axin、Dvlは三者複合体を形成し、CKIεとDvlは相乗的に作用して、β-カテニンを安定化させ、TCF転写活性化を促進した。CKIεと結合しないDvl変異体はTCF転写活性化を促進するが、TCF転写活性化に対してCKIεとの相乗作用を示さなかった。Axinと結合できないDvl変異体はCKIεの存在にかかわらず、TCF転写活性化を促進しなかった。さらに、DvlとCKIεはアフリカツメガエル初期胚で相乗的に二次体軸形成を促進した。したがって、DvlとCKIεは相乗的にWntシグナル伝達経路を活性化して体軸形成を促進することと、この活性化にはDvlとCKIε、Axinの三者複合体形成が必要であることが明らかとなった。さらに、Dvl結合蛋白質を検索し、Synaptotagmin XIと新規蛋白質を見出した。前者のSynaptotagminは、神経細胞等の分泌や小胞輸送を制御することが知られており、WntシグナルがDvlを介して小胞輸送系を制御する可能性が見出された。後者の蛋白質については、そのC末端側にDvl結合領域が見出されるが、現在その全長cDNA配列を決定している段階である。したがって、本年度の計画は概ね達成されたと考えられる。

報告書

(1件)
  • 2001 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Hino, S.: "Inhibition of Wnt signaling pathway by Idax, a novel Dvl-binding protein"Mol. Cell. Biol.. 24. 330-342 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] Kishida, M.: "Synergistic activation of the Wnt signaling pathway by Dvl and casein kinase Iε"J. Biol. Chem.. 276. 33147-33155 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] Kobayashi, M.: "Nuclear localization of Duplin, a β-Catenin-binding protein, is essential for its inhibitory activity on the Wnt signaling pathway"J. Biol. Chem.. 277. 5816-5822 (2002)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書

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公開日: 2001-04-01   更新日: 2018-03-28  

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