研究課題/領域番号 |
13214013
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研究種目 |
特定領域研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
石井 直人 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (60291267)
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研究期間 (年度) |
2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
5,300千円 (直接経費: 5,300千円)
2001年度: 5,300千円 (直接経費: 5,300千円)
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キーワード | OX40リガンド(OX40L) / 抗原提示細胞 / CTL活性 / CTLクロン / 記憶T細胞 |
研究概要 |
T細胞活性化における副刺激伝達分子であるOX40(CD134)はTNF受容体ファミリーの1つで、そのリガンド(OX40L)は抗原提示細胞特異的に発現する。OX40L欠損マウスおよびOX40L遺伝子導入(Tg)マウスを作製し、蛋白抗原特異的記憶T細胞機能を解析したところ、OX40LがCD4陽性T細胞活性化における抗原提示細胞機能に必須であることが明らかになった。次に、これらマウスにおけるアロ抗原に対するCTL活性およびNK活性を検討したところ、OX40L-Tgマウスにおいてそれら活性の著しい低下が観察された。しかしながら、上記マウスに悪性黒色腫細胞株B16-F10を皮下移植あるいは静注を行ってその腫瘍免疫機能を検討したが、野生型ヤウスに比して有意な免疫異常は確認されなかった。他のがん細胞株を用いて同様の実験を継続している。従来、OX40シグナルはT細胞活性化に対して促進的に機能すると考えられており、現在のところOX40L-TgマウスにおけるCTLおよびNK細胞活性化障害のメカニズムについては不明である。今後の研究課題である。 一方、腫瘍細胞特異的ヒトCTLクロンを長期培養により樹立し、そのOX40、OX40Lの発現を解析した。その結果、従来抗原提示細胞特異的に発現すると考えられていたOX40Lが、抗原刺激依存的にT細胞上に発現誘導されることが明らかになった。この結果は長期生存記憶T細胞の機能にOX40/OX40L系がオートクライン的に関与する可能性を示唆する。現在、腫瘍細胞特異的ヒトCTLの機能におけるOX40L/OX40系の役割について解析中である。
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