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Th1/Th2細胞分化機構の制御によるがん免疫の賦活化

研究課題

研究課題/領域番号 13214015
研究種目

特定領域研究(C)

配分区分補助金
審査区分 生物系
研究機関理化学研究所

研究代表者

渋谷 和子  理化学研究所, 免疫系受容体研究チーム, 研究員 (00302406)

研究期間 (年度) 2001
研究課題ステータス 完了 (2001年度)
配分額 *注記
3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
2001年度: 3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
キーワードTh1 / Th2 / 分化誘導因子 / LFA-1 / DNAM-1 / サイトカイン非依存性 / 抗腫瘍免疫
研究概要

抗腫瘍活性を有する細胞障害性リンパ球の活性化にはTh1細胞が重要な役割をになっている。一方、Th2細胞はTh1細胞機能を阻害する。CD4陽性ナイーブT細胞からTh1/Th2細胞への分化誘導には、微小環境に存在するIL-12やIL-4がそれぞれ中心的な役割をになっている。しかし、IL-12欠損マウスやIL-4レセプター欠損マウスにおいてもTh1/Th2細胞が存在することはIL-12やIL-4以外にも未知の分化誘導因子が存在することを示唆している。
今回私達は、抗原刺激によってLFA-1/DNAM-1複合体を形成したCD4陽性ナイーブT細胞を抗LFA-1抗体で刺激すると、Th1細胞が誘導されることを見い出した。また、ドミナントネガティブ型DNAM-1実験より、DNAM-1がLFA-1を介するTh1細胞分化誘導刺激におけるシグナルトランスデューサーとして機能していることを明らかにした。さらに、このLFA-1刺激によるTh1細胞分化誘導は、抗IL-12中和抗体によっても抑制されないことから、IL-12に非依存性のTh1細胞への誘導であることが明らかになった。このことは、CD4陽性ナイーブT細胞が抗原提示細胞上の抗原を認識する際にLFA-1/DNAM-1接着分子複合体を介して抗原提示細胞と結合すると、CD4陽性ナイーブT細胞はTh1細胞へ分化することを示唆しており、IL-12非依存性の新しいTh1細胞分化誘導経路と考えられる。
一方、私たちはTh2分化誘導因子に関してもGM-CSF刺激前後の樹状細胞の遺伝子サブトラクションから、IL-4非依存性のTh2分化誘導因子の候補となるいくつかの遺伝子のフラグメントを得るにいたった。しかし、分子の特定、生物学的機能解析、生体内での重要性の検討などは今後の課題として残った。今後もこの分子の同定、機能解析を継続して行きたいと考えている。

報告書

(1件)
  • 2001 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Tokoro Y.: "Molecular cloning and characterization of mouse Tspan-3, a novel member of the tetraspanin superfamily, expressed of restung dendritic cells"Biochem.Biophys.Res.Commun. 288. 178-183 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] Shimizu Y.: "Fca/m receptor is a single gene-family member closely to polymeric immunoglobulin receptor on chromosome"Immunogenetics. 53. 709-711 (2000)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] 渋谷和子: "LFA-1/DNAM-1によるTh1細胞の誘導"臨床免疫. 36. 366-372 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] 渋谷和子: "Th1/Th2細胞と自己免疫疾患"診断と治療社. 445 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書

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公開日: 2001-04-01   更新日: 2018-03-28  

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