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転座型白血病のDNAチップを用いた分子機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 13214022
研究種目

特定領域研究(C)

配分区分補助金
審査区分 生物系
研究機関東京大学

研究代表者

林 泰秀  東京大学, 医学部・附属病院, 講師 (30238133)

研究期間 (年度) 2001
研究課題ステータス 完了 (2001年度)
配分額 *注記
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2001年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
キーワード遺伝子 / ゲノム / バイオテクノロジー / マイクロアレイ / 癌
研究概要

11q23転座型白血病の細胞株と新鮮検体を用いて、転座の相手による発現の相違をDNA Chipを用いて検索し、下流の標的遺伝子を探索した。t(4;11)-とt(11,19)-白血病の細胞株各5株と新鮮検体各8例からRNAを抽出し、cDNAを合成し、Affymetrix社のDNA Chip(12,000個)により発現プロファイルの解析を行った。t(4;11)とt(11,19)の発現プロファイリングは非常に類似していたが、両方を比較すると、t(4;11)のみ発現している遺伝子が10種、t(11;19)のみに発現している遺伝子が12種みられ、両方に共通して発現がみられる遺伝子がHOXA9,HOXA10等15種にみられた。これらの遺伝子の発現をreverse transcriptase(RT)-polymerare chain reaction (PCR)でチェックしたところ、ほぼアレイの発現と一致していた。MLL再構成例の共通の標的遺伝子および転座相手の相違によるMLLのキメラ遺伝子の下流の標的遺伝子の相違を探索するため、これらの遺伝子を詳細に検討している。さらに新鮮白血病各5例を集めて共通する下流遺伝子をしぼる作業を進めている。今年度はさらに乳児急性骨髄性白血病のt(X;11)(q22;q23)のXq22領域よりcDNA panhandle PCR法を用いて新規遺伝子のSEPTIN6をクローニングした。この遺伝子はこれまでのMLLの相手遺伝子CDCREL1,AF17q925と相同性がみられ、SEPTIN familyと思われた。SEPTIN6とAF17q25は、成人組織では脳を除いたほとんどの組織で強く発現していたが、胎児組織では、SEPTIN6の発現は心臓、肺、脳、肝臓では発現していたが、AF17q25は肺、脳、肝臓での発現が強かったのに対して心臓ではほとんど発現していなかった。このMLL-SEPTIN6キメラ遺伝子をもつ乳児AMLは、3例ともFAB分類M1とM2であり、従来のMLL再構成のあるM4,M5とは異なっていた。現在、SEPTIN6遺伝子をES細胞に導入し、ノックアウトマウスの作成を行っている。

報告書

(1件)
  • 2001 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Tatsumi K.: "The CDCREL1 gene fused to MLL in de novo acute myeloid leukemia with t(11;22) (q23;q11.2) and its frequent expression in myeloid leukemia cell lines"Genes Chromosomes Cancer. 30. 230-235 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] Niitsu N.: "Sensitization by 5-aza-2'-deoxycytidine of leukaemia cells with MLLabnormalities to induction of differentiation by all-trans retinoic acid andlalpha, 25-dihydroxyvitamin D3"Br J Haematol. 112. 315-326 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] Niitsu N.: "Downregulation of MLL-CBP fusion gene expression is associated with differentiation of SN-1 cells with t(11;16)(q23:p13)"Oncogene. 20. 375-384 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] Murata T.: "Defect of histone acetyltransferase activity of the nuclear transcriptional coactivator CBP may cause Rubinstein-Taybi syndrome"Hum Mol Genet. 10. 1071-1076 (2000)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] Shibuya N.: "t(10;11)-Acute Leukemias with MLL-AF10 and MLL-ABI1 Chimeric Transcripts ; Specific Expression Patterns of ABI1 Gene in Leukemia and Solid Tumor Cell Lines"Genes Chromosomes Cancer. 32. 1-10 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] Ono R.: "SEPTIN6,a Human Homologue to Mouse Septin6,Is Fused to MLL in Infant Acute Myeloid Leukemia with Complex Chromosomal Abnormalities Involving 11q23 and Xq24"Cancer Res.. 62. 333-337 (2002)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書

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公開日: 2001-04-01   更新日: 2018-03-28  

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