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腫瘍マーカーMat-8の生理機能についての分子生物学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 13214036
研究種目

特定領域研究(C)

配分区分補助金
審査区分 生物系
研究機関富山医科薬科大学

研究代表者

浅野 真司  富山医科薬科大学, 遺伝子実験施設, 助教授 (90167891)

研究分担者 田渕 圭章  富山医科薬科大学, 遺伝子実験施設, 助手 (20322109)
河野 敬一  富山医科薬科大学, 薬学部, 教授 (10136492)
研究期間 (年度) 2001
研究課題ステータス 完了 (2001年度)
配分額 *注記
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2001年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
キーワードMat-8 / FXYDファミリー / 腫瘍マーカー / プロトンポンプ / 遺伝子発現 / GFP
研究概要

Mat-8はFXYDファミリーに属する推定分子量8kDaのTypeIの膜たんぱく質である.Mat-8については1995年にMorrisonらが乳癌のマーカーとなる可能性を指摘したが,たんぱく質レベルでの研究や生理機能の検討は行われていない.本研究ではFXYDファミリーがP-type ATPaseの機能調節たんぱく質として働くという事例をもとに,Mat-8が胃プロトンポンプの調節たんぱく質として機能する可能性を検討した.
1.ヒト各組織におけるMat-8の発現状況を観察したところ,胃,前立腺,結腸,胎盤などにmessageの発現が観察された.
2.ヒトの乳がん組織由来の培養細胞のほか,胃腺がん(中分化および低分化腺がん)7例,大腸腺がん5例でMat-8のmessageの発現が観察された.これらの培養細胞や組織では胃プロトンポンプのmessageの発現は観察されなかった,
3.Mat-8の推定アミノ酸一次構造をもとにして,細胞内領域,細胞外領域に対するペプチド抗体を作製した.作製した抗体はリコンビナントMat-8やMat-8の融合たんぱく質と特異的に反応したが,組織中のnativeなMat-8を検出できなかった.
4.Mat-8とGFPの融合たんぱく質を調製してCHO細胞やHEK-293細胞に発現させると,ERでの発現が観察された.細胞表面に発現するためには何らかの機構や他のたんぱく質との相互作用が必要と考えられる.
5.Mat-8と胃プロトンポンプをHEK-293細胞に強制発現させて免疫共沈澱を行ったが,Mat.8と胃プロトンポンプの会合は観察されなかった.
以上のようにMat-8のmessageについては上皮組織を中心に発現し,乳がんにおけるマーカーとするには問題がある.Mat-8と胃プロトンポンプが直接に相互作用すると云う考え方を支持する積極的な結果は現在のところ得られていない.

報告書

(1件)
  • 2001 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Asano, S.et al.: "Alanine-scanning mutagenesis of the sixth transmembarne segment of gastric H^+, K^+-ATPase"J.Biol.Chem.. 276. 31265-31273 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] Tabuchi, Y.et al.: "Cibenzoline, an ATP-sensitive K^+ channel blocker, binds to the K^+-binding site from the cytoplasmic side of gastric H^+, K^+-ATPase"Br.J.Pharmacol.. 134. 1655-1662 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] Sakai, H.et al.: "Is rabbit CLCA1 related to the basolateral Ca^<2+>-dependent Cl channel of gastric parietal cells ?"Jpn.J.Physiol.. 51. 121-125 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] Ohta, S.et al.: "Establishment of a Leydig cell line, TTE1, from transgenic mice harboring temperature-sensitive simian virus 40 large T-antigen gene"Arch.Androl.. 48. 43-51 (2002)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] Sakai H.et al.: "Molecular and pharmacological properties of inwardly rectifying K^+ channels of human lung cancer cells"Eur.J.Pharmacol.. (印刷中). (2002)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] Tabuchi, Y.et al.: "Development of a conditionally immortalized testicular Sertoli cell line TTE3 expressing Sertoli cell-specific genes from mice transgenic for temperature-sensitive simian virus 40 large T-antigen gene"J.Urol.. (印刷中). (2002)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書

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公開日: 2001-04-01   更新日: 2018-03-28  

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