研究課題/領域番号 |
13214064
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研究種目 |
特定領域研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
佐野 公彦 神戸大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (40205993)
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研究期間 (年度) |
2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2001年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
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キーワード | 乳児白血病 / 治療関連性白血病 / MLL遺伝子 / HOX遺伝子 |
研究概要 |
MLL遺伝子は染色体11q23領域に局在し、その異常は白卑病に見られる染色体異常の中で最も多い。MLL遺伝子異常は殆どの場合、相互転座の形をとり、その相手遺伝子は約30個同定されているし我々は急性リンパ性白血病治療後10年を経て二次性白血病(急性単球性白血病)を発症した息者の白血病細胞からMLL遺伝子の融合相手遺伝子を単離し、その染色体局在からAF3P21と命名した。AF3P21遺伝子がコードするたんぱく質はSH3領域・Proline-rich領域を持つ核たんぱく質である。MLL遺伝子の異常によって白血病が惹き起こされる機構は不明であるが、融合相手たんぱく質はそれぞれに共通した性格によっていくつかのグループに分けられる。その一つがAF10のleucine-rich領域などのself-dimerizationモチーフである。私どもはAF3P21がdimerization motifを有しているかどうかを、two hybrid法で調べた。その結果、AF3P21がダイマーを形成すること、またダイマー形成にはSH3領域、proline-rich領域が必要であることを明らかにした。次に融合MLLたんぱく質が白血病細胞にどのよな遺伝子の発現を起こすのかを調べた。MLL遺伝子に異常をもつ白血病細胞におけるHOX遣伝子の発現パターンを解析し、アンチセンスオソゴヌクレオチドを用いてMLL融合遣伝子の発現を低下させた場合の変化も解析した。その結果、MLL-AF9融合たんぱく質はHOX-A10の発現を特異的に制御することが明らかとなった。この結果はMLL遺伝子異常による白血病発症にはHOX遺伝子の発現の異常が関与している可能性を示唆している。
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