研究課題/領域番号 |
13214113
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研究種目 |
特定領域研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 理化学研究所 |
研究代表者 |
井川 洋二 理化学研究所, 井川特別研究室, 特別招聘研究員 (40085618)
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研究分担者 |
倉田 俊一 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 助教授 (60140901)
宮谷 精二 理化学研究所, 井川特別研究室, 研究員 (80200187)
加藤 伊陽子 理化学研究所, 井川特別研究室, 研究員 (20333297)
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研究期間 (年度) |
2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
4,800千円 (直接経費: 4,800千円)
2001年度: 4,800千円 (直接経費: 4,800千円)
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キーワード | がん抑制遺伝子 / p53 / p51 / p63 / DNA損傷 / リン酸化 / プロテアソーム / 細胞周期 |
研究概要 |
主として下記の4つの項目で、p51/p63遺伝子産物はp53と異なる制御を受け、異なる機構で細胞増殖抑制に機能することを示す成果が得られた。新しい知見を要約して記述する。 1.酵母ツー・ハイブリッド法によるp51/p63遺伝子産物の分子会合に関する検討 (1)p51/p63分子は効率よく会合しホモ二量体を形成するが、p51/p63-p53およびp51/p63-p73のヘテロ二量体を形成する可能性はほとんどない。(2)p53と異なり、p51/p63分子のDNA結合領域は、SV40 large T抗原結合能を持たない。(3)p51/p63トランスアクチベーター(TA)型アイソフォームのN末端領域がMDM2と結合する可能性は認められない。 2.TA型p51/p63遺伝子産物の安定性制御に関する分子生物学的解析 N末端から進行する欠損変異体、N末端領域内Ser残基の変異体を多数作製して検討し、次の事項を明らかにした。(1)N末端60アミノ酸配列が細胞内で迅速に分解される機構と関係する。(2)その領域はTA活性に必須である。(3)プロテアソームにより分解されている。 3.P51/p63トランスアクチベーターのDNA損傷による蓄積・活性化と細胞応答の検討 TA型p51/p63産物はMDM2と会合しないが、DNA損傷で蓄積する性質を持ち、Ser/Thrリン酸化が関与する。特にp51A/TAp63γはDNA損傷に応答して蓄積し、その際p21^<waf1>発現誘導、G1/S細胞周期停止を誘導するが、p51B/TAp63αは蓄積しても遺伝子発現や細胞周期に大きく影響しない。 4.マウス組織でのin situ hybridizationによるp51/p63発現解析 種々の器官の上皮を裏打ちする間葉系細胞、骨格筋、皮膚でTA型の発現があり、△型とは発現組織特異性を異にしている。
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