研究課題/領域番号 |
13214119
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研究種目 |
特定領域研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 国立がんセンター |
研究代表者 |
河野 隆志 国立がんセンター研究所, 生物学部, 室長 (80280783)
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研究分担者 |
西岡 真輔 国立がんセンター研究所, 生物学部, 主任研究官 (70342912)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
6,000千円 (直接経費: 6,000千円)
2001年度: 6,000千円 (直接経費: 6,000千円)
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キーワード | がん抑制遺伝子 / Wntシグナル経路 / 8-ヒドロキシグアニン / 変異 |
研究概要 |
1.肺がんにおけるホモ欠失領域からの候補がん抑制遺伝子の単離 肺がんにおける18q欠失の共通領域である18q21に見い出したホモ欠失(両相同染色体完全欠失)領域の解析を行った。ホモ欠失領域から、近年、遺伝性前立腺がんの原因遺伝子として単離されたELAC2遺伝子と新たな遺伝子ファミリーを構成するELAC1遺伝子を単離した。また、ELAC1遺伝子は、肺がんの一部(5%)で変異していることを見い出した。 2.肺がんにおけるWntシグナル経路遺伝子群の異常の解析 肺腺がんの一部(5%)にβ-catenin遺伝子の活性化変異を見い出した。そこで、Tcfの転写活性化について検討したところ、調べた15例の肺がん細胞株のうち、β-catenin変異の検出された細胞株でのみ、転写活性化がみられた。よって、腺がんの一部でのみβ-catenin変異によりWntシグナル経路の活性化が生じていることが示された。 3.肺がんにおける8-OHG修復関連遺伝子の解析 8-ヒドロキシグアニン(8-OHG)を取り込ませたプラスミドDNAをヒト細胞内で複製させることによる変異誘発実験系を確立し、塩基除去修復酵素OGG1がヒト細胞内で8-OHGによるGT変異に対する抑制活性を持つことを明らかにした。また、肺がん細胞では8-OHG修復関連遺伝子OGG1、MYH、APEXの変異、ホモ欠失等のゲノム異常は稀であることを明らかにした。
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