研究課題/領域番号 |
13216049
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研究種目 |
特定領域研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 滋賀医科大学 |
研究代表者 |
井上 寛一 滋賀医科大学, 医学部, 助教授 (30176440)
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研究分担者 |
山下 敦子 日本学術振興会, 特別研究員
原口 清輝 滋賀医科大学, 医学部, 助手 (10324576)
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研究期間 (年度) |
2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
4,700千円 (直接経費: 4,700千円)
2001年度: 4,700千円 (直接経費: 4,700千円)
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キーワード | がん抑制遺伝子 / 足場非依存性増殖 / drs遺伝子 |
研究概要 |
本年度、我々はdrs遺伝子による癌化抑制機構と実際のヒト癌発生におけるこの遺伝子の役割を解析し以下の成果を得た。 1.実際のヒト癌組織におけるdrs遺伝子の発現と悪性化との関連をin situ hybridization法、Northern法、Southern法によって検討した。肺癌と前立腺癌で検討し低分化型肺腺癌、肺小細胞癌、前立腺癌、成人T細胞白血病(ATL)患者のリンパ腫においてもdrs mRNAの著しい発現低下が高頻度で認められることを明らかにした。 2.Drs蛋白の機能を明らかにするためにFlag-tagを導入したdrsを高発現させる実験系を確立し、抗Flag抗体による免疫沈降法とペプチドマスフィンガープリント法を用いてDrsと結合する蛋白の検索と同定を行ない現在までに複数のDrsと共沈する蛋白を同定した。これらのうち2つは特異抗体による免疫沈降法によってERでの蛋白の発現調整に関わるGRP78/BiPとα-glucosidase-αsubunitであると確定した。現在これらのDrs結合蛋白の機能とDrsの機能発現との関連について解析を行っている。 3.drs KO mouseを作製するためにdrs genomic cloneを分離し、Null-typeおよびConditional-typeの2種類のターゲッティングベクターを作製した。これらのベクターをES細胞株へ導入後複数のdrs KO ES細胞クローンを得てマウス胚に移植しキメラマウスを複数ライン得ることに成功した。現在これらキメラマウスと野生型マウスとの交配を行い生殖系細胞でdrsがKOされているマウスを作製しその表現型を解析している。 4.Sushi motifを欠くmurant drsを高発現するTgマウスを作製し、その表現型と癌形質の発現に対する影響を解析している。
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