研究課題
特定領域研究
細胞接着による細胞増殖や細胞運動の制御機構を明らかにするために、細胞接着領域に集積する裏打ち蛋白質に着目し、解析を行ってきた。今年度はこれまでに報告してきたビネキシンによるERK活性化の足場非依存性誘導について、そのメカニズムの解析を行った。その結果ビネキシンはNIH3T3細胞内で、ERKの活性化因子を調節するのではなく、不活性化因子、つまりフスファターゼによるERKの不活性化を抑制していることを明らかにした。しかもこの不活性化の抑制にはビネキシンとERKとの直接結合が重要であること、ERK特異的フォスファターゼであるMKP3の強制発現によって解除されることが明らかとなった。また、ビネキシンによって、EGFR活性化が維持増幅されること、および、v-srcがん細胞におけるビネキシンの発現調節機構についても明らかにした。(木岡)また、Tubulin blot overlay法と微小管共沈法によって、新しい微小管結合蛋白質p90とp100(仮命名)を同定した。p90は微小管のbundling活性を示し、p100はRac低分子量G蛋白質の下流で機能し、チュブリンの重合を促進することを見出した。(中西)
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