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複製開始因子ORC1と細胞周期制御とのクロストーク異常と細胞のがん化

研究課題

研究課題/領域番号 13216074
研究種目

特定領域研究(C)

配分区分補助金
審査区分 生物系
研究機関奈良先端科学技術大学院大学

研究代表者

小布施 力史  奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 助手 (00273855)

研究期間 (年度) 2001
研究課題ステータス 完了 (2001年度)
配分額 *注記
3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
2001年度: 3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
キーワードORC / 発現制御 / 染色体 / 細胞周期 / 複合体 / 癌 / 複製 / チェックポイント
研究概要

ヒト細胞において、G1/S期に特異的なORC1の発現によるORC複合体の形成と染色体複製、細胞増殖と間に密接な関係があるという以下の知見を得た。
(1)ヒトORC1は増殖中の細胞のG1後期からS初期にかけて発現し、クロマチンと核構造の両方に相互作用すること、ORC1のS期の分解にプロテアソーム分解系が関与していることを明らかにした。
(2)ORC2,-3,-4,-5からなる複合体(ORC2-5複合体)は細胞周期をとおして存在し、G1/S期にORC1が発現するとORC1,-2,-3,-4,-5からなるORC1-5複合体が形成されることを明らかにした。
(3)ORC2-5複合体は、細胞周期をとおしてクロマチンと相互作用すること、ORC1との複合体形成によりG1/S期に一過的に特殊な核内の構造と相互作用することを明らかにした。
(4)G1/S期におけるORC1-5複合体の形成が、複製ヘリケースであるMCMのクロマチンおよび核構造へのローディングに関与することを明らかにした。
本年度の助成により、ORC複合体とそれを基点とする複製因子の集合、ひいてはクロマチン・核構造との相互作用のダイナミクスと、細胞周期制御とのクロストークの一端がを明らかになった。その意味で、この複製複合体の特性の変動がチェックポイント、細胞分化に異常を引き起こすというシナリオに歩近づけたものと考えている。現在、実際のがん組織におけるORCの発現、制御の検討を共同研究として始めており、細胞の異常増殖におけるORCの関与が明らかになるものと思われる。さらに、LC/MS/MSによる微量蛋白質同定技術を安定して運用できるまで確立したので、ORCサブユニットと相互作用する因子の同定、解析を行うことにより、複製開始因子ORCが基点となる細胞周期およびチェックポイント機構のネットワークを構成する分子の実体が明らかとなり、そのクロストーク異常として細胞のがん化を捉えることが可能となると思われる。

報告書

(1件)
  • 2001 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Tadokoro, R., Fujita, M., Miura, H., Shirahige, K., Yoshikawa, H., Tsurimoto, T., Obuse.C.: "Scheduled Conversion of Replication Complex Architecture at Replication Origins of S cerevisiae during the cell cycle"J. Biol. Chem.. (in press). (2002)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] Shikata, K., Ohta, S., Yamada, K., Obuse, C., Yoshikawa, H., Tsurimoto, T.: "The Human Homologue of Fission Yeast cdc27, p66, Is a Component of Active Human DNA Polymerase δ"J. Biochem.. 129. 699-708 (2002)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書

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公開日: 2001-04-01   更新日: 2018-03-28  

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