• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

新規抗アポトーシス遺伝子BSACの機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 13216097
研究種目

特定領域研究(C)

配分区分補助金
審査区分 生物系
研究機関順天堂大学

研究代表者

中野 裕康  順天堂大学, 医学部, 講師 (70276476)

研究期間 (年度) 2001
研究課題ステータス 完了 (2001年度)
配分額 *注記
4,700千円 (直接経費: 4,700千円)
2001年度: 4,700千円 (直接経費: 4,700千円)
キーワードTNF / アポトーシス / BSAC / カスパーゼ / トランスジェニックマウス / ノックアウトマウス / 転写因子 / 白血病
研究概要

BSAC(Basic,SAP,and coiled-coil domain)はTNF誘導性細胞死を抑制することを指標とした機能的なスクリーニングにより我々が同定した新規抗アポトーシス遺伝子である。BSACのアポトーシス抑制のメカニズムを検討したところ、TNFにより誘導されるカスパーゼ3およびカスパーゼ8の活性化を抑制していることが明らかとなった。一方、直接ミトコンドリアに作用しアポトーシスを誘導すると考えられるスタウロスポリンやUV照射によるアポトーシスに対しては抑制効果を認めなかった。またBSACの細胞内局在を検討したところ、主に核に存在していることから、BSACが直接TRADD,FADD、カスパーゼあるいはBcl-2ファミリーに会合することでカスパーゼの活性化を抑制している可能性は否定的であった。BSACが転写の活性化因子で、その結果なんらかの抗アポトーシス遺伝子の発現上昇を介して抗アポトーシス効果を発揮している可能性を考え、酵母の転写因子であるGAL4との融合タンパクを作製し、レポーターアッセイを行ったところ、BSACは著明な転写活性化能を有することが明らかとなった。現在種々のレポーター遺伝子を用い、BSACの標的配列を同定しようと検討中である。さらに生理的な機能を明らかにするためにBSACノックアウトマウスおよびトランスジェニックマウスを作製中であり、現在ターゲテイングベクターの構築は終了し、ES細胞の相同組み換え体のスクリーニング中である。一方トランスジェニックマウスはトランスジーン陽性のラインが4系統得られており、今後mRNAレベルおよびタンパクレベルでのBSACの発現を検討する予定である。さらに最近BSACが、ある種の白血病で見られる染色体転座により生じる融合タンパクの片割れであることが明らかにされ、このことは、我々の初めて明らかにしたBSACの抗アポトーシス機能が白血病発症に関与している可能性を示唆するものである。

報告書

(1件)
  • 2001 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Tada, K.: "Critical Roles of TRAF2 and TRAF5 in Tumor Necrosis Factor-induced NF-κB Activation and Protection from Cell Death"J Biol Chem. 276. 36530-36534 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] Honda, K.: "Molecular basis for hematopoietic/mesenchymal interaction during initiation of Peyer's patch organogenesis"J Exp Med. 193. 621-630 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] Matsushima, A.: "Essential role of nuclear factor (NF)-κB-inducing kinase and inhibitor of κB (IκB) kinase α in NF-κB activation through lymphotoxin β receptor, but not through tumor necrosis factor receptor I"J Exp Med. 193. 631-636 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] Nakayama, M.: "Multiple pathways of TWEAK-induced cell death"J Immunol. 168. 734-743 (2002)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] Okazaki, T.: "Impairment of bleomycin-induced lung fibrosis in CD28-deficient mice"J Immunol. 167. 1977-1981 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] Seino, K.: "Protection against Fas-mediated and tumor necrosis factor receptor 1-mediated liver injury by blockade of FADD without loss of nuclear factor-κB activation"Ann Surg. 234. 681-688 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書

URL: 

公開日: 2001-04-01   更新日: 2018-03-28  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi