研究課題/領域番号 |
13216109
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研究種目 |
特定領域研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 国立がんセンター |
研究代表者 |
益谷 美都子 国立がんセンター研究所, 生化学部・担がん生体研究室, 室長 (60238904)
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研究分担者 |
野崎 中成 国立がんセンター研究所, 生化学部・代謝研究室, 室長 (90281683)
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研究期間 (年度) |
2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2001年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
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キーワード | 合胞体性巨細胞 / STGC / 胚細胞腫瘍 / Parp / ポリ(ADP-リボース)合成酵素 / ES cell / proliferin |
研究概要 |
合胞体性巨細胞(syncytiotrophoblastic giant cell, STGC)は、胚細胞腫瘍で認められる胎盤を構成するtrophoblastの系譜に属する細胞で組織への侵襲性が強い。STGCはその周囲に出血巣を構築して血管の代償性に働く。STGC出現機構とその前駆細胞を同定するために、in vitro培養系でポリ(ADP-リボース)合成酵素-1(Parp-1)欠損ES細胞からトロホブラスト系譜のSTGC前駆細胞及び、STGCを誘導できる系を確立できた。Parp-1欠損ES細胞ではin vitroでのSTGCの出現頻度が野生型ES細胞に比較して高く、Parp-1の欠損がSTGC出現を亢進させるということがin vitroのSTGC誘導系でも確認された。Trophoblast分化は、proliferin,placental lactogen(PL)I、PL2、spongiotrophoblastの分化マーカー、Tpbp/4311の発現誘導及びOct3/Oct4遺伝子の発現低下の有無により検討した。Proliferin及び他のtrophoblast分化マーカーは、野生型ES細胞に比較してParp-1欠損ES細胞において陽性細胞の出現率が高かった。ES細胞からtrophoblast stem cellの分化時に報告があるOct3/Oct4の発現低下は認められなかった。このin vitro STGCの誘導系を用いてSTGC誘導の機構の研究やSTGC誘導を阻害する、あるいはSTGCに細胞死を起こさせる薬剤のスクリーニングが可能である。
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