• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

三量体GTP結合蛋白質による細胞接着・運動の制御機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 13216118
研究種目

特定領域研究(C)

配分区分補助金
審査区分 生物系
研究機関愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所

研究代表者

浅野 富子  愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所, 生化学部, 室長 (70100154)

研究分担者 森下 理香  愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所, 生化学部, 研究助手
上田 浩  愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所, 生化学部, 研究員 (50253779)
研究期間 (年度) 2001
研究課題ステータス 完了 (2001年度)
配分額 *注記
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2001年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
キーワードG蛋白質 / 接着斑 / Rho / Rhoキナーゼ / アポトーシス / カスパーゼ / アセチルコリン受容体 / HeLa細胞
研究概要

三量体G蛋白質による細胞接着・運動の制御機構を明らかにすることを目標に、今年度はHeLa細胞における三量体G蛋白質Gα11による強い接着斑様構造形成のメカニズムを検討した。私達は以前、HeLa細胞にGβγを発現させると、活性型Gα12と同様にアクチンストレスファイバーと接着斑の形成を引き起こすことを報告した。これらの形成はRhoのドミナントネガティブ変異体とRhoキナーゼ阻害剤Y-27632により阻害されることから、Rho、Rhoキナーゼ依存性と考えられる。一方、活性化型Gα11を発現させるとストレスファイバーは見られないが、ビンキュリン抗体で強く染色される接着斑様の構造が形成された。この形成はRhoキナーゼ依存性であるが、Rhoには非依存性であった。HeLa細胞では活性化型Gα11の発現によりカスパーゼが活性化され、アポトーシスが誘導されること、活性化されたカスパーゼによりRhoキナーゼROCK-Iの切断が起こることが判明した。切断部位はAsp-1113で、N端側のフラグメントは活性化型であることを示した。また、Gq/11を活性化するm1ムスカリン性アセチルコリン受容体刺激でもROCK-Iの切断が起こり、ビンキュリンを含む接着斑様の構造を形成することから生理的条件下でも起こる反応と考えられる。本研究では、ROCK-IのC末端側が切除されて活性化されるというRhoを介さないRhoキナーゼの活性化機構が明らかになった。G11からカスパーゼ活性化への伝達機構は今後の課題であるが、Gq/11のよく知られた下流の反応であるプロテインキナーゼCの阻害剤やCa^<2+>のキレート剤では活性型Gα11によるROCK-Iの切断は抑制されなかったので、これらを介するシグナル伝達ではないと考えられる。活性型Gα11をNIH3T3細胞に発現してもアポトーシスは誘導されず、細胞特異性のある反応であった。一連の反応に関与する分子の内おそらく少なくともどれか1つがNIH3T3細胞には欠けていると推定される。

報告書

(1件)
  • 2001 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Kinoshita, M.: "Binding of Gαo N terminus is responsible for the voltage-resistant inhibition of α1A(P/Q-type, Cav2.1)Ca^<2+> channels"J. Biol. Chem.. 276(31). 28731-28738 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] Ueda, H.: "Gα11 induces caspase-mediated proteolytic activation of Rho-associated kinase, ROCK-I, in HeLa cells"J. Biol. Chem.. 276(45). 42527-42533 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] Asano, T.: "Selective localization of G protein γ5 subunit in the subventricular zone of the lateral ventricle and rostral migratory stream of the adult rat brain"J. Neurochem.. 79(6). 1129-1135 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] Abe, M.: "Goniodomin A, an antifungal polyether macrolide, exhibits antiangiogenic activities via inhibition of actin reorganization in endothelial cells"J. Cell. Physiol.. 190(1). 109-116 (2002)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] 上田 浩: "三量体G蛋白質によるRhoファミリー低分子量G蛋白質を介する細胞骨格制御"生化学. 73(7). 568-571 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書

URL: 

公開日: 2001-04-01   更新日: 2018-03-28  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi