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細胞周期制御蛋白を分子標的とした抗がん剤の探索と創製

研究課題

研究課題/領域番号 13218005
研究種目

特定領域研究(C)

配分区分補助金
審査区分 生物系
研究機関北海道大学

研究代表者

津田 正史  北海道大学, 大学院・薬学研究科, 助教授 (10261322)

研究期間 (年度) 2001
研究課題ステータス 完了 (2001年度)
配分額 *注記
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2001年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
キーワードサイクリン依存性キナーゼ / 細胞毒性 / ブロモチロシンアルカロイド / マクロリド
研究概要

本研究では、培養腫瘍細胞に対する殺細胞活性およびサイクリン依存性キナーゼ4(cdk4)阻害活性を指標にして、海洋生物より活性成分の検索を行った結果、種々の活性物質を見い出した。
1).新規ブロモチロシンアルカロイドの単離とcdk4阻害作用:沖縄産の海綿Suberea sp.の抽出物よりSuberedamine AとBを単離し、構造を帰属した。Suberedamie AとBには、L1210細胞(IC_<50>8.0、8.6μg/mL)およびKB細胞(IC_<50>9.0、>10μg/mL)に対する細胞毒性が認められた。cdk4に対する阻害作用は現在検討中である。
2).新規マクロリドの単離と細胞毒性:沖縄産ヒラムシの体内より分離した渦鞭毛藻Amphidinium sp.を大量培養し、その抽出物より19および12員環マクロリドAmphidinolide T1〜T5およびWを単離し、それらの化学構造を明らかにした。Amphidinolide Wは、L1210細胞(IC_<50> 3.9μg/mL)に対して殺細胞活性が認められた。それに対してAmphidinolide T1〜T5は、L1210細胞(IC_<50> 7.0〜18μg/mL)に対して弱い細胞毒性を示した。
3).Amphidinolide GおよびHの構造活性相関:沖縄産ヒラムシの体内より分離した渦鞭毛藻Amphidinium sp.の抽出物よりAmphidinolide GおよびHの新規類縁化合物7種を単離し、それらの構造を帰属した。一方、Amphidinolide H(IC_<50> 0.0005μg/mL)について、各種誘導化反応を行い8種の化合物を調製した。それらについて、培養腫瘍細胞L1210とKBに対する殺細胞活性を調べた結果、26位水酸基を保護した化合物および22位の立体異性体では、細胞毒性にさほど変化がなかったのに対して、27員環ラクトンでは、約1/50、16,18-エピ体、20位の還元体、ジエン部のパーオキシド体では1/300と細胞毒性の顕著な低下が認められ、アリルエポキシド部分の6,7-ジヒドロ体では1/1000、エポキシド環の開環体では殺細胞活性が認められなかった。このことからAmphidinolide Hの細胞毒性発現にはアリルエポキシドの存在が必須であり、エスシスジエン部や20位ケトンの存在、16、18位の立体化学、ラクトン環サイズが細胞毒性に影響を与えているものと推定された。

報告書

(1件)
  • 2001 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] M.Tsuda: "Suberedamines A and B, New Bromotyrosine Alkaloids from a Sponge Suberea sp."J.Nat.Prod.. 64. 980-982 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] J.Kobayashi: "Amphidinolides T2, T3, and T4, New 19-Membered Macrolides from Dinoflagellate Amphidinium sp. and Biosynthesis of Amphidinolide T1"J.Org.Chem.. 66. 134-142 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] T.Kubota: "Amphidinolide T5, a new 19-membered macrolides from a dinoflagellate and X-ray structure of amphidinolide T1"Thetrahedron. 57. 6175-6179 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] K.Shimbo: "Amphidinolide W, New Twelve-Membered Macrolide from Dinoflagellate Amphidinium sp."J.Org.Chem.. 67. 1020-1023 (2002)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] J.Kobayashi: "Amphidinolides H2 〜 H5, G2, and G3, New Cytotoxic 26-and 27-Membered Macrolides from Dinoflagellate Amphidinium sp."J.Org.Chem.. 67(in press). (2002)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書

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公開日: 2001-04-01   更新日: 2018-03-28  

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