研究課題/領域番号 |
13218023
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
内藤 幹彦 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 助教授 (00198011)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
31,200千円 (直接経費: 31,200千円)
2003年度: 10,100千円 (直接経費: 10,100千円)
2002年度: 10,000千円 (直接経費: 10,000千円)
2001年度: 11,100千円 (直接経費: 11,100千円)
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キーワード | アポトーシス / ネフローシス / 活性酸素 / 細胞死 / ネクローシス / カスパーゼ / Apollon / IAP |
研究概要 |
放射線増感作用のある8-Nitrocaffeineが誘導するネクローシス様の細胞死について検討した結果、8-NitrocaffeineはCaspase非依存的に細胞死を誘導することが明らかになった。8-Nitrocaffeineのニトロ基は細胞内で還元的代謝を受けるが、酸素が十分存在する条件ではニトロ基に再酸化されてこのとき同時に活性酸素が産生される。8-Nitrocaffeineと同時に抗酸化剤PDTC、BHA、Troloxで細胞を処理すると、8-Nitrocaffeineによる細胞死が顕著に抑制された。また無酸素状態で細胞を8-Nitrocaffeineで処理すると細胞死は全く認められなかった。これらの結果から、ニトロ基の酸化還元反応で産生される活性酸素が8-Nitrocaffeineによる細胞死に重要な役割を果たしていることが明らかになった。さらに8-Nitrocaffeine耐性細胞を樹立しその性状を解析した結果、この耐性細胞は抗癌剤による細胞死には感受性を示したが抗Fas抗体による細胞死誘導には耐性を示した。このことからFasによる細胞死誘導に活性酸素が関与する可能性が示唆された。IAPファミリータンパク質ApollonがCaspase9、Smacと結合し、ユビキチン・プロテアソーム系による分解を促進することによりアポトーシスを阻害することが明らかになった。Apollonのノックアウトマウスは胎生致死であり、Apollonが個体発生に重要な機能を持つ遺伝子であることが明らかになった。
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