研究課題/領域番号 |
13218038
|
研究種目 |
特定領域研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
松永 茂樹 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (60183951)
|
研究期間 (年度) |
2001
|
研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
|
配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2001年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
|
キーワード | ヒストンデアセチセチラーゼ / 海綿 / Xestospongia / Mycale / 抗腫瘍 |
研究概要 |
Xestospongia属の未同定種海綿から、まず活性物質の単離を行った。海綿500gをエタノールで抽出後、抽出物を水とエーテルで2層分配を行った。水層をさらにブタノールで抽出した。活性の認められたブタノール画分を60%メタノールとクロロホルムで分配したところ、含水メタノール画分に活性が検出された。そこで、この画分をODSを用いる逆相フラッシュクロマトグラフィー、ポリスチレン担体のTSK-gel G3000Sによるクロマトグラフィー、Sephadex LH-20を用いるゲル濾過により、活性画分1.5gを得た。これをさらにフェニルエチルカラムを用いる逆相HPLCおよびC30カラムを用いる逆相HPLCに順次付して、活性を示す化合物を4種単離した。 得られた化合物の構造決定は600MHzNMRとタンデムFABマススペクトルなどの機器分析を中心として行なった。すなわち、高分解能FABマススペクトルで分子式を導き、COSYスペクトルから水素原子どうしのつながりを調べた。ついで、HMQCおよびHMBCスペクトルから水素と炭素の間の関係を明らかにし、さらに、マススペクトルデータを検討し構造の推定を行った。最初の化合物はスペクトルデータから既知化合物のcyclostellettamine Aと同定された。残る3つの化合物もすべて2つのピリジン環を含む大環状化合物であったが、新規な化学構造であったため、それぞれcydostellettamine G、dehydrocyclostellettamine Dおよびdehycrocyclostellettamine Eと命名した。これらの化合物のヒストンデアセチラ-ゼに対する阻害活性はIC50値17-80mc/mLであった。
|