研究課題/領域番号 |
13218064
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研究種目 |
特定領域研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
田畑 泰彦 京都大学, 再生医科学研究所, 教授 (50211371)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2001年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 遺伝子導入 / 非ウイルスベクター / 遺伝子ターゲティング / 超音波照射 / カチオン化ゼラチン |
研究概要 |
カチオン化反応の条件を変えることによって、異なるカチオン化率をもつカチオン化ゼラチンを作製した。電気泳動法によって、カチオン化ゼラチンとプラスミドDNAとの複合体形成について評価したところ、カチオン化率が40%以上の場合、カチオン化ゼラチン/プラスミドDNAの混合比が5以上で複合体の形成できることがわかった。カチオン化率の低い場合には、混合比を上げることによって、複合体は形成された。複合体の表面電荷を調べたところ、プラスミドDNAの電荷-60mVは複合体化により+10mVと正電荷に反転した。これらの複合体のサイズは約100nmであり、複合体比によらず、ほぼ一定であった。 プラスミドDNA-カチオン化ゼラチン複合体を細胞とともに培養し、種々の条件で超音波照射を行った。細胞のプラスミドDNAの発現および生存率について調べた結果、超音波照射を行うことにより、遊離プラスミドDNAおよび複合体ともに、遺伝子発現は増強された。しかしながら、後者の増強効果は前者より有意に高くなっていた。超音波の照射時間は長いほうが遺伝子発現の増強作用は強くなったが、照射時間の増加とともに細胞の生存率は低下する傾向があり、照射時間においては、発現増強効果に対するoptimalな時間のあることがわかった。複合体のみでは、その量によらず細胞毒性は示さなかった。 複合体をマウスの大腿筋へ投与し、その投与部位に超音波照射を行った後のプラスミドDNAの発現を調べた結果、遊離プラスミドDNAに比較して、複合体の方が発現は有意に高くなった。また、その発現は、超音波照射によりさらに増強された。超音波照射のエネルギーおよび照射時間の増加とともに、プラスミドDNAの発現の増強効果は高まり、その発現期間の延長も認められた。これに対して、遊離プラスミドDNAの場合には、超音波による増強効果は複合体に比べて小さかった。
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