• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

腫瘍発生における相同組換え遺伝子異常の役割とその診断・治療への応用

研究課題

研究課題/領域番号 13218085
研究種目

特定領域研究(C)

配分区分補助金
審査区分 生物系
研究機関広島大学

研究代表者

田中 耕三  広島大学, 原爆放射能医学研究所, 助手 (00304452)

研究期間 (年度) 2001
研究課題ステータス 完了 (2001年度)
配分額 *注記
4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
2001年度: 4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
キーワード相同組換え / DNA修復 / 遺伝的不安定性 / 腫瘍発生 / 遺伝子異常 / Rad54B / Rad54 / Rad51
研究概要

相同組換え遺伝子の異常は二本鎖DNA切断の正しい修復を妨げ、染色体不安定性をひき起こすことが予想される。当研究室ではRAD54と相同性を有する新規ヒト遺伝子RAD54Bを同定し、ヒトの腫瘍の一部の症例においてRAD54,RAD54Bの変異が存在することを見出した。当研究では相同組換え遺伝子の異常とがんの遺伝的不安定性の関係を明らかにする目的で、Rad54,Rad54Bの機能解析を行った。まずRad54,Rad54B蛋白質を精製し生化学的機能を検討したところ、共に2本鎖DNA依存性ATPase活性を有し、1本鎖および2本鎖DNAと結合することがわかった。酵母にはRAD54類似遺伝子TID1/RDH54が存在し、Rad54BとTid1/Rdh54は、N端側に種を超えて保存されている相同領域を有することから、RAD54BはTID1/RDH54のヒトホモローグであると考えられた。しかしRad54BはTid1/Rdh54と異なりRad51,Dmc1と直接には会合せず、機能的差異を有することが示された。次にヒト大腸癌細胞株HCT116においてRAD54Bをノックアウトして生物学的機能を検討したところ、相同組換えの頻度の著明な低下が認められた。酵母ではRAD54が姉妹染色分体を介した組換えに関与するのに対して、TID1/RDH54は相同染色体を介した組換えに関与することが知られている。RAD54BがTID1/RDH54のヒトホモローグであるとすると、RAD54Bも相同染色体を介した組換えに関与していることが予想される。腫瘍において認められる染色体転座などの異常は、姉妹染色分体以外の染色体間での組換えの結果である可能性があり、RAD54Bがこの過程に関与していることが予想されるため、今後この可能性を検討していく予定である。

報告書

(1件)
  • 2001 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 宮川 清: "A role for RAD54B in homologous recombination in human cells"The EMBO Journal. 21・1-2. 175-180 (2002)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] 田中 耕三: "Human Rad54B is a double-stranded DNA-dependent ATPase and has biochemical properties different from its structural homologue in yeast, Tid1/Rdh54"Nucleic Acids Research. 30・6(印刷中). (2002)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書

URL: 

公開日: 2001-04-01   更新日: 2018-03-28  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi