研究課題/領域番号 |
13218114
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研究種目 |
特定領域研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
井上 正康 大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 教授 (80040278)
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研究分担者 |
佐藤 英介 大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 助手 (60211942)
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研究期間 (年度) |
2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
5,300千円 (直接経費: 5,300千円)
2001年度: 5,300千円 (直接経費: 5,300千円)
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キーワード | シスプラチン / 活性酸素 / カルニチン / スーパーオキシドディスムターゼ / 腎臓 |
研究概要 |
発癌の重要因子である活性酸素は、癌治療における主要な作用因子でもあり、シスプラチン腎症を初めとする各種の副作用も活性酸素毒性によるものが多い。癌化学療法の限界と患者のQOL低下を克服するには、化学療法により誘起される正常組織での酸化傷害を部位特異的に阻止軽減することが不可欠である。本研究は、腎と消化器で活性酸素毒性を選択的に阻止軽減する薬剤を開発し、癌化学療法のアキレス腱である副作用を除去する新治療法の確立を目的とする。長時間循環型SOD、内皮指向性SOD、あるいは糸球体で積極的に濾過されて近位尿細管刷子縁膜のプロテオグリカンに結合し、速やかに尿細管細胞内に取り込まれる腎指向性SOD(AH-SOD)などを開発し、本年度は、以下のことを明らかにした。(1)シスプラチンが腎や消化管組織のミトコンドリアゲノム(mtDNA)を速やかかつ選択的に酸化障害し、内膜機能の崩壊とアポトーシスを誘起することを明らかにした。(2)腎指向性AH-SODが近位尿細管細胞のmtDNAを特異的に保護し、シスプラチン腎症を阻止軽減すること、及びこれによりシスプラチンで治療した担癌動物の約50%の生存率が著明に延長することが判明した。(3)シスプラチンの毒性発現にはプラチナ部位の還元再生反応が不可欠であり、両組織にこの様な代謝特性が局在する必要がある。本年度の研究により、両組織でのGSHレドックスサイクル系の存在とその代謝特性を明らかにした。さらに、本レドックス系がシスプラチンの連続的再活性化に関与していることが示唆された。(4)シスプラチンの再活性化によりPhospholipase A2依存性のミトコンドリア障害が誘起されること、及び本障害がβ-酸化を促進するカルニチンで阻止されることが判明した。
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