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世界的大流行をおこしている腸炎ビブリオ新クローンの病原性に関する分子遺伝学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 13226051
研究種目

特定領域研究(C)

配分区分補助金
審査区分 生物系
研究機関京都大学

研究代表者

西渕 光昭  京都大学, 東南アジア研究センター, 教授 (50189304)

研究期間 (年度) 2001
研究課題ステータス 完了 (2001年度)
キーワード微生物 / 食品衛生 / 病原性 / 疫学 / 細菌
研究概要

toxRS遺伝子は、コレラ菌で病原性発現調節のマスタースイッチとして報告された。腸炎ビブリオ新クローンのtoxRS遺伝子の塩基配列の中に特有的な塩基置換が存在する。しかし本研究においてtoxRS遺伝子そのものがビブリオ属細菌の病原性性発現には関与しないことを示した。ヒトでは感染実験が実施できないので、魚類病原性VibrioであるVibrio anguillarumにもtoxRS遺伝子が存在することを示し、そのtoxR遺伝子をノックアウトしたisogenicな変異株を構築した。本来の宿主であるアユへの自然感染実験において、toxR変異株ではまったく病原性の低下が認められないことを示した。
新クローンがコレラ菌のCTXファージに類似するファージを保有し、特にゲノム中のORF8と命名された領域は、CTXファージの病原性関連遺伝子群に相当し、腸炎ビブリオ新クローンに特異的な配列であるとされている。本研究では、最近タイ、ベトナム、およびバングラデシュで患者から分離した新クローン菌株の中にORF8を欠く菌株がかなり存在することを示し、ORF8が新クローンの病原性や伝播に関係している可能性を否定した。
既知の病原性関連遺伝子の関与が否定されたので、未知のDNA塩基配列を検索することにした。O3:K6型新クローンの代表株の全DNAをテスターとし、新クローンに属さないO3:K6型株の代表株の全DNAをドライバーとして、subtractive hybridization法によってO3:K6型新クローンの代表株のゲノムに特有なDNA塩基配列をスクリーニングした。そのようなDNA断片を含む可能性のある90クローンを得た。これらのDNA断片を対象にして、多数の新クローンと非新クローン菌株を用いたハイブリダイゼーションによる大規模なスクリーニング試験を実施中である。

報告書

(1件)
  • 2001 実績報告書

URL: 

公開日: 2003-04-03   更新日: 2018-03-28  

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