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百日咳発症におけるタンパク性毒素の役割の解析

研究課題

研究課題/領域番号 13226069
研究種目

特定領域研究(C)

配分区分補助金
審査区分 生物系
研究機関大阪大学

研究代表者

岡 清正  大阪大学, 微生物病研究所, 助手 (70314474)

研究分担者 堀口 安彦  大阪大学, 微生物病研究所, 教授 (00183939)
研究期間 (年度) 2001
研究課題ステータス 完了 (2001年度)
キーワード百日咳 / 毒素 / 定着因子 / 動物実験モデル / 高感度検出法
研究概要

本研究では、百日咳の発症と百日咳菌が産生する個々の病原因子との関連性を明らかにするため、1)百日咳症の動物実験モデルを作製し、2)実験モデルにおける各毒素の発現量、消長、組織特異性等を検討し、3)本研究の結果と、これまでに理解されている各毒素の分子作用特性に基づいて、百日咳症の発症機構を解明する。
まず、2)を達成するため、毒素の高感度検出系の構築を試みた。一般に、細菌毒素は極微量でその効果を発揮するため、感染の場において有効量の毒素を組織から検出することは極めて困難である。そこで毒素の細胞内標的分子が毒素作用によって特異的な修飾を受けることに注目し、標的分子の毒素作用後の産物を検出することによって毒素の作用を追跡するという方針を立てた。壊死毒(DNT)は既知の細菌毒素には見られないトランスグルタミナーゼ活性を持ち、細胞内の低分子量GTP結合タンパク質Rhoをポリアミン化あるいは脱アミド化する。そこで、DNTの作用局所を検出するための抗脱アミド化および抗ポリアミン化Rho抗体の作製を試みた。抗脱アミド化Rho抗体(α-63E)は、脱アミド化の標的アミノ酸であるGln^<63>を脱アミド化型であるGluに換え、これを含む15アミノ酸残基からなる合成ペプチドを抗原としてウサギを免疫することによって作製した。α-63Eは野生型Rhoには反応せず、脱アミド化されたRhoファミリー蛋白質すべてに反応した。また、同抗体を用いたウエスタンブロットにより細胞内の脱アミド化Rhoを検出することができた。一方、ポリアミン化Rhoの全分子を抗原に用いて、抗ポリアミン化Rho抗体もウサギから作製した。
これまで、DNTの作用を受けた宿主細胞からDNTを検出することは不可能であった。本年度の研究において、我々はα-63Eを用いて細胞におけるDNTの作用そのものを検出することに成功した。このことから、実験モデルにおいてDNTの作用の局在や消長を調べるための基本的な条件がほぼ整備されたと考えている。

報告書

(1件)
  • 2001 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Masuda, M.: "In vivo modifications of small GTPase Rac and Cdc42 by Bordetella dermonecrotizing toxin"Infect. Immun.. 70・(2). 998-1001 (2002)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] Horiguchi, Y.: "Escherichia coli cytotoxic necrotizing factors and Bordetella dermonecrotic toxin : the dermonecrosis-inducing toxins activating Rho small GTPases"Toxicon. 39・(11). 1619-1627 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2018-03-28  

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