研究課題/領域番号 |
13226113
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研究種目 |
特定領域研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
石川 博通 慶應義塾大学, 医学部, 教授 (20051667)
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研究分担者 |
浜田 裕公 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (40338025)
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研究期間 (年度) |
2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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キーワード | 腸管上皮内T細胞(IEL) / 胸腺外IEL発達分化 / クリプトパッチ / 孤立リンパ小節(ILF) / B細胞 / 腸管上皮細胞(IEC) / 腸内フローラ / 遺伝子改変マウス |
研究概要 |
γδ型T細胞抗原レセプター(γδ-TCR)を保持するγδT細胞はヒトやマウスの腸管上皮細胞層に多数分布することが明らかにされているにもかかわらず、通常のαβ-TCRを保持するαβT細胞と比較して、その発達分化機構や生体内生理的機能は良く分かっていない。マウス腸管上皮内T細胞(intestinal intraepithelial T lymphocytes ; IEL)はαβ-IELとγδ-IELで構成されるが、γδ-IELの大多数とαβ-IELの多くは胸腺を経由することなく、腸管粘膜に存在する新たなリンパ組織(cryptopatches ; CP)を経由して発達分化することを明らかにした。これらの課題を追究する過程で、マウス小腸粘膜に孤立リンパ小節(isolated lymphoid follicles ; ILF)を同定するとともにILFがパイエル板と発生時期が異なるにもかかわらず、IgA抗体応答誘導組織であることを確認した。さらに、成熟B細胞を欠損するμm^<-/->マウスの腸管上皮細胞(intestinal epithelial cells ; IEC)の新生/発達分化が著しく亢進することを見出した。B細胞欠損によってパイエル板を覆う上皮細胞層に分布するM細胞の発達分化が抑制されることはすでに報告されていたが、本研究成果によってB細胞欠損は逆に絨毛上皮細胞のターンオーバーを促進することが初めて提示された。M細胞に反し、絨毛上皮層に分布する杯細胞(goblet cells)の発達分化はB細胞欠損マウスでも正常であることも判明した。このB細胞欠損によるIEC新生/発達分化の亢進はμm^<-/->マウスに一定期間(7〜10日間)広域化学療法剤を投与することで通常マウスのIECターンオーバーと同程度になることも明らかとなった。すなわちB細胞(分泌型IgA抗体が最も考えられる)と腸内フローラ及びIEC三者間には密接な機能的連結が存在し、B細胞欠損によって引起される腸内フローラの質的・量的変異がIEC新生/発達分化の亢進を齎すと考えられる。これらの機序をフローラの菌種やB細胞(B-1 or B-2)レベルで追究することは腸管粘膜感染防御機構の特殊性解明に重要と考えられる。
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