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C型肝炎ウィルスの細胞および個体免疫系修飾による持続感染成立機序の解析とその制御

研究課題

研究課題/領域番号 13226136
研究種目

特定領域研究(C)

配分区分補助金
審査区分 生物系
研究機関(財)東京都医学研究機構

研究代表者

小原 道法  財団法人東京都医学研究機構, 東京都臨床医学総合研究所, 副参事研究員 (10250218)

研究分担者 米川 博通  財団法人東京都医学研究機構, 東京都臨床医学総合研究所, 副所長 (30142110)
研究期間 (年度) 2001
研究課題ステータス 完了 (2001年度)
キーワードC型肝炎ウィルス / 持続感染 / インターフェロン / 免疫抑制 / 免疫寛容
研究概要

「研究の目的」
C型肝炎ウイルス(HCV)の持続感染成立機序と肝がん発症機構を明らかにする事を目的とする。HCV感染の大きな特徴として、20〜30年間にわたって持続感染することがあげられる。そこで(1)感染肝細胞のインターフェロン(IFN)系によるウイルス排除機構を阻害する可能性、および(2)CTLによるHCV感染細胞のアポトーシス誘導阻害の可能性について解析した。
「方法と結果」
C型肝炎ウイルス(HCV)に対してインターフェロン(IFN)治療感受性群と非感受性群の存在が認められている。そこで、IFNの治療効果を規定している宿主側要因を特定することを目的として、HCV感染者の肝生検材料でIFNシグナル伝達系の解析を行った。その結果、IFNα/β受容体の発現量は、感受性群では非感受性群に比較して有意に高く、また、JAB、CIS3の発現も高く、IFN感受性との相関性が認められた。2-5ASならびにPKRについては有意な相関は認められなかった。また、HCVによる抗アポトーシス性の獲得機構をHCVトランスジェニックマウス(CN2マウス)を用いて解析した。HCV遺伝子を発現しているCN2マウスに抗Fas抗体を投与し、24時間生存時間を観察した。HCV遺伝子を発現すると、DNA断片化が遅延し、カスパーゼ-3/7、カスパーゼ-9の活性化が減弱し、チトクロムcの放出が抑えられた。
「考察」
IFN非感受性群では、HCV感染によりIFNシグナル伝達系の遺伝子発現が修飾、抑制されている可能性が示された。また、CN2遺伝子が発現すると非発現マウスに比べて肝細胞のアポトーシスが抑制され、死ににくくなることが確認できた。以上の結果は、生体が本来持つCTLによるFasを介したウイルス蛋白質発現肝細胞の排除機構をHCVが回避する機構のひとつとして重要な知見と考えられる。

報告書

(1件)
  • 2001 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Y. Shimoda: "Pax-6 controls the expression of Lewis x epitope in the embryonic forebrain by regulating 1, 3-fucosyltransferase IX expression"J. Biol. Chem.. (in press). (2002)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] K. Tsukiyama-Kohara: "Adipose tissue reduction in mice lacking the translational inhibitor 4E-BP1"Nature Med.. 7. 1128-1132 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] T. Ito: "Establishment of a Quantitative Assay for HCV Infectivity in a Cell Culture System"Hepatology. 34. 566-572 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] T. Hiigle: "The hepatitis C virus nonstructural protein 4B is an integral endoplasmic reticulim membrane protein"Virology. 284. 70-81 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] K. Machida: "Inhibition of cytochrome C release in Fas-mediated signaling pathway in transgenic mice induced to express hepatitis C viral proteins"J. Biol. Chem.. 276(15). 12140-12146 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] S. Ishida: "Icosahedral hepatitis C virus core particles detected by immunoelectron microscopy and rotation technique"Hepatology Research. 20. 335-347 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2018-03-28  

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