研究課題/領域番号 |
13302005
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
刑事法学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
大出 良知 九州大学, 大学院・法学研究院, 教授 (50115440)
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研究分担者 |
浅田 和茂 大阪市立大学, 大学院・法学研究科, 教授 (70067734)
荒木 伸怡 立教大学, 法学部, 教授 (30062665)
指宿 信 立命館大学, 法学部, 教授 (70211753)
上田 信太郎 岡山大学, 法学部, 助教授 (50243746)
梅田 豊 島根大学, 法文学部, 教授 (10263500)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
21,710千円 (直接経費: 16,700千円、間接経費: 5,010千円)
2003年度: 7,410千円 (直接経費: 5,700千円、間接経費: 1,710千円)
2002年度: 14,300千円 (直接経費: 11,000千円、間接経費: 3,300千円)
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キーワード | 検察官 / 公訴 / 刑事訴追 / 訴追裁量 / 訴追過程 / 司法取引 / 訴追猶予 / 起訴便宜主義 / 起訴法定主義 / 刑事事件処理 / 基礎便宜主義 / 起訴猶予 / 起訴 / 不起訴 |
研究概要 |
第1に、国民の訴追関心のありようと訴追過程の現状および問題点について、理論的側面での検討によって、国内外における訴追過程の研究の到達点と問題点について検討し、必要な調査を行うことができた。この調査・検討にあたっては、折しも大規模な刑事司法改革が進行中でもあり、分担者以外の研究者・実務家の協力も得て、広い視野の中で事件処理と訴追過程の問題を位置づけて議論することができた。 第2に、さらに研究分担者以外の多くの実務家の協力も得て、事件処理と訴追判断の妥当性という観点から多くの具体的なケースを素材とし、訴追過程を検証するケース研究を行った。そして、その成果を生かしていけるように整理することができた。具体的には、横浜事件、狭山事件、大崎事件、本庄保険金殺人事件、ロザール事件、和歌山カレー事件、飯塚事件等々である。 第3に、諸外国における事件処理ないし訴追過程の実情について、海外調査を行い、その成果について一応のまとめを行うことができた。具体的には、ドイツ、イギリス、台湾、フランス、イタリア等を対象とした。特に、いずれも訴追裁量について、関心がないわけではないが、その制度化は最小限にとどまっている諸国が多く、その理念、事件処理の実情について確認できたことは意味があった。 また、分担者によるテーマごとの研究会や海外調査を実施しつつ、その研究成果を共有化するため、分担者全員の参加する合宿研究会を行ってきた。この研究会には、分担者以外の研究協力者にも参加してもらい、幅広い視点からの論議が可能になるように配慮してきた。 その成果として、訴追過程の透明化、訴追過程の多元化、訴追過程への国民参加という三つの新しい検討視点から、検察官を担い手とする現在の訴追過程の問題点を理論的、実態的に全面的に洗い直し、国民の多様な訴追関心に対応できるような刑事事件の処理を支える訴追過程の具体的な制度設計についての基本的なあり方を明らかにする手がかりを得ることができた。
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