研究課題/領域番号 |
13304026
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
固体物性Ⅰ(光物性・半導体・誘電体)
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研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
片浦 弘道 東京都立大学, 理学研究科, 助手 (30194757)
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研究分担者 |
塚越 一仁 理化学研究所, 低温工学研究室, 研究員 (50322665)
兒玉 健 東京都立大学, 理学研究科, 助手 (20285092)
鈴木 信三 東京都立大学, 理学研究科, 助手 (10226516)
藤原 明比古 北陸先端科学技術大学, 大学院・材料科学研究科, 助教授 (70272458)
吉岡 英生 奈良女子大学, 理学部, 助教授 (40252225)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
54,600千円 (直接経費: 42,000千円、間接経費: 12,600千円)
2003年度: 7,150千円 (直接経費: 5,500千円、間接経費: 1,650千円)
2002年度: 7,670千円 (直接経費: 5,900千円、間接経費: 1,770千円)
2001年度: 39,780千円 (直接経費: 30,600千円、間接経費: 9,180千円)
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キーワード | カーボンナノチューブ / 朝永・ラッティンジャー液体 / ラマン散乱 / 光物性 / 光電子分光 / ピーポッド / 金属内包 / 単層ナノチューブ / ナノチューブ / カーボンナノチュープ / 単層ナノチュープ / ピーポット / 一次元金属 / 低次元物性 / 内包ナノチューブ / 単分子物性 / フラーレン / 電気伝導 / 磁気効果 |
研究概要 |
レーザー蒸発法により直径を制御した高純度の単層カーボンナノチューブを合成し、それをさらに高度に精製することにより、様々な物性を調べた。 1.高度に精製された単層カーボンナノチューブを準備し、価電子帯光電子分光測定により、初めて1次元ファンホーベ特異点を光電子分光により確認した。さらに、フェルミレベル近傍の状態密度が結合エネルギーのべきに比例して変化するだけでなく、フェルミレベルの状態密度も温度のべきで変化することを見いだし、その係数がどちらもほぼ0.46となり、ナノチューブを1次元金属とした理論計算による予測とぴったり一致することを見いだした。これにより、ナノチューブのバンドルが理想的な1次元金属として振る舞うことを証明したことになる。この成果は、Natureに掲載された。 2.アルコールCVD法により孤立ナノチューブを合成し、その光物性を調べた。ラマンスペクトルにおいて、低波数域に観測されるラジアルブリージングモードの線幅が1.5cm-1以下と極めて狭く、バンドル固有のラインも観測されないことがわかり、ラマン散乱・光吸収における選択則に関する知見を得た。 3.ナノチューブに水を内包させると、内部の水が低温でナノチューブを形成し、ナノチューブの直径を変えることにより、その凝固点が大きく変化することがわかった。細いナノチューブの内部では細い氷のチューブが形成され、直径が細くなるにつれ、凝固点は上昇するという、これまで知られている経験則とは反対の傾向を示すことが明らかになった。水の物性を知る上で、極めて重要な結果である。 4.そのほか、金属内包フラーレンを内包したナノチューブの合成と物性測定を行った。2層ナノチューブの成長過程をX線回折とラマン散乱により調べた。
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